2017 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative Study of the History of Art and Design Education
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15H01760
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤田 治彦 大阪大学, 文学研究科, 名誉教授 (00173435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 壽乃 埼玉大学, 教養学部, 助教授 (00305814)
近藤 存志 フェリス女学院大学, 文学部, 教授 (00323288)
川島 洋一 福井工業大学, 環境情報学部, 教授 (00342486)
池上 英洋 東京造形大学, 造形学部, 教授 (00409806)
加須屋 明子 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 教授 (10231721)
井田 靖子 (菅靖子) 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (20312910)
橋本 啓子 近畿大学, 建築学部, 准教授 (20610570)
天貝 義教 秋田公立美術大学, 美術学部, 教授 (30279533)
高木 陽子 文化学園大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60307999)
高安 啓介 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (70346659)
永田 靖 大阪大学, 文学研究科, 教授 (80269969)
加嶋 章博 摂南大学, 理工学部, 教授 (80390144)
朝倉 三枝 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 准教授 (90508714)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | デザイン / 美術 / 建築 / 教育史 / 国際比較研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
美術、建築も含めた広い意味でのデザイン教育の歴史をおもなテーマにした国際会議、第1回ACDHT(Asian Conference of Design History and Theory)を本研究開始の平成27年10月に大阪大学で開催、平成29年9月には第2回ACDHTを東京の津田塾大学で開催した。その研究内容は同国際会議での発表論文を査読して掲載する ACDHT Journal の”Design Education beyond Boundaries”に掲載され、同国際会議ウェブサイトでも閲覧可能にしている。 研究代表者と13名の研究分担者は、全員、積極的に調査研究を進めている。平成29年度は、特にインド、スペイン、ドイツ、中欧、イギリス(スコットランド)の研究成果が注目された。第2回ACDHTでは、第1回ACDHT以上に、本科研プロジェクト以外の研究発表者も国内外から参加し、このデザイン教育史研究を通じての国際交流を高めている。 本研究は、各国のデザイン史、美術史、建築史等を専門とする日本の代表的研究者が研究分担者となり関連国、関連地域の独自の調査研究を進め、国際会議での発表でも高く評価されているているが、全世界を視野に入れれば専門の研究分担者のいない国や地域も多く、それが「デザイン教育史の国際的比較研究」の目的を達成するには唯一の欠点でもあった。研究代表者は、その欠点を十分に補って研究を総括する立場にあり、第1、第2年度には、担当する研究分担者のいない中国、東南アジア、インド等の調査を行い、平成29年度にはオランダと北米(アメリカ東部とカナダ)および南米(アルゼンチンとチリ)等で調査研究を行った。調査のために訪問した各国の主要教育機関からは多くの場合、重要な関連資料を提供され、旅費は必要だが、図書購入費は節約可能で、順調に調査研究を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究ではさまざまな国や文化圏の造形芸術を専門とする研究者が分担して、広い意味でのデザイン教育史の研究を進めている。研究代表者と各分担研究者は、それぞれが担当する国で調査研究を行い、研究発表を行っている。担当者のいない国や地域は基本的に研究代表者が、各研究分担者が専門とする国や地域に加えて調査研究を行っている。 研究代表者と研究分担者は、おもにACDHT(Asian Conference of Design History and Theory)とICDHS(International Conference of Design History and Studies)で研究発表を行っている。具体的には、大阪大学で開催されたACDHT 2015 OSAKA, 台湾国立科技大学で開催されたICDHS 2016 TAIPEI, そして津田塾大学で開催されたACDHT 2017 TOKYO の国際会議で、各回ともそれぞれ5名以上の本研究関係者(研究代表者・研究分担者)が内容の充実した研究発表を行い、高く評価されている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究のための各国での調査は、最初の年度から研究代表者・各研究分担者ともに積極的に国際会議で研究発表を行いながら推進しているが、平成30年度とそれに続く本研究の最終年度は、一層、最終的な研究発表を強く意識した調査研究を進めていく必要がある。この秋にはスペインで ICDHS 2018 BARCELONA が開催されるが、既に本研究の5名の研究分担者の研究論文概要が採択され、バルセロナでの10月末の発表がほぼ決定している。 本研究の最終年度である翌年度の秋には第3回ACDHTを福岡(九州産業大学)で開催するので、平成30年度から翌年度にかけては、研究代表者と研究分担者全員にとって研究総括を意識した最終的な調査研究が必要である。研究代表者は、その地域を担当する研究分担者のいないバルト3国、トルコ、ギリシア等でも調査研究を実施し、国際的比較を強調したそのテーマに十分相応しいかたちで「デザイン教育史の国際的比較研究」を総括したいと考えている。本科研・基盤研究(A)の最終研究報告書をおもに、隔年開催で本研究を活発にするためにスタートさせた国際会議、第1回ACDHT(大阪)、第2回ACDHT(東京)、第3回ACDHT(福岡)を踏まえて、最終年度に編集し刊行する予定である。
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Research Products
(9 results)