2015 Fiscal Year Annual Research Report
大学における「アート・リソース」の活用に関する総合的研究
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15H01874
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
五十殿 利治 筑波大学, 芸術系, 教授 (60177300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 葉子 慶應義塾大学, アートセンター(三田), 教授 (00439225)
茂登山 清文 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (10200346)
三島 美佐子 九州大学, 総合研究博物館, 准教授 (30346770)
小林 俊介 山形大学, 教育文化学部, 教授 (50292404)
後小路 雅弘 九州大学, 人文科学研究科(研究院), 教授 (50359931)
橋爪 節也 大阪大学, 総合学術博物館, 教授 (70180817)
寺門 臨太郎 筑波大学, 芸術系, 准教授 (80334845)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 大学 / アート・リソース / 社会貢献 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は全体で6班の体制で活動を行うため、キックオフの会議で研究計画を確認することを行い、共同研究の基盤形成に努めた。 筑波大学班では大学の教育研究資源として「総合造形」コースについて、退職教員、技官等を対象とした聞き取り調査を進めた。また米国と中国から研究者を招いて公開研究会を開催し、大学の「アート・リソース」の活用事例について美術史研究との関わりに注目して議論した。九州大学班では次年度に予定している「九州大学と美術」展に関係する大学所蔵作品の調査ならびに総合研究博物館の「アート・リソース」活用記録の作成・出版を通した実践的課題の抽出とその解決に取り組んだ。名古屋大学班では拠点の大学ギャラリー「clas」の実践的機能を点検し、「アート・リソース」の発見の眼差しを議論するともに、AR技術等を用いた展覧会再体験システムの構想等の検討を行った。大阪大学班ではキャンパス内の「アートリ・ソース」の概念やあり方を拡張するため「WEBBING PROJECT @待兼山」とパフォーマンス「発酵曼荼羅」を開催した。慶應義塾大学班では学校建築を「アート・リソース」とするため、他大学の建築例の調査結果に基づく展示を行うとともに、来場者に対するアンケート調査を行って分析を行った。山形大学班では拠点の附属博物館のリニューアルに際して市民と学生に開かれた施設を目指して、開館準備に関わる、中庭の整備などさまざまな事業を学生とともに行った。 本研究の活動状況を周知するためにウェブサイトを設けるとともに、各拠点ともリンクをはって、より広範な情報発信に努めた。また年度末には活動を総括する報告会を開催するとともに、外部委員を招いて、問題点の整理に努めた。年度末には研究活動全体像を示すために、年度報告書を兼ねた研究誌「ユニヴァーシティー・アート・リソース研究Ⅰ」を刊行した。将来は査読誌を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究計画に即した活動を行い、研究成果においても国内外での学会発表、国際的な公開研究会の開催、全体の活動を総括するための年度報告書の刊行という予定していた水準を達成している。ただし、分野の特性も関連するが、査読論文等への対応において今後より積極的に発表学会等を開拓する必要がある。 ウェブサイトを設けたが、年度途中からということもあり、発信が必ずしも十分ではないので今後より広く発信できるように改善していく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度については、大幅に研究分担者の入れ替えを行うこととなる。予定している研究計画については、変更することなく実施できるように、各班の連携研究者を分担者として参画させる。より確実な実施を目指して、年度当初、改めて研究代表者と研究分担者による会合を催して、連絡調整および実施の方向性の統一を図ることとしたい。
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Research Products
(14 results)