2015 Fiscal Year Annual Research Report
読解コーパスの構築による日本語学習者の読解過程の実証的研究
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15H01884
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
野田 尚史 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究・情報センター, 教授 (20144545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
迫田 久美子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究・情報センター, 教授 (80284131)
石黒 圭 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究・情報センター, 教授 (40313449)
舘岡 洋子 早稲田大学, 日本語教育研究科, 教授 (10338759)
柏崎 秀子 実践女子大学, 文学部, 教授 (30221873)
甲田 直美 東北大学, 文学研究科, 准教授 (40303763)
桑原 陽子 福井大学, 学術研究院基盤部門, 准教授 (30397286)
田川 麻央 明海大学, 複言語複文化教育センター, 講師 (50735363)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 日本語教育 / 日本語学習者 / 読解 / コーパス |
Outline of Annual Research Achievements |
言語習得研究は,日本語だけでなく他の言語についても,4技能と言われる「話す」「書く」「聞く」「読む」の中では「話す」「書く」という産出面の研究に偏っている。「聞く」「読む」という受容面の研究は,「話す」「書く」という産出面に比べると,大きく遅れている。本研究は受容面の「聞く」「読む」のうち「読む」に焦点を当て,日本語学習者の読解過程を調査し,そのデータを読解コーパスとして公開し,読解過程をさまざまな角度から分析する。読解コーパスを公開し,読解研究の一つのモデルを示すことができれば,読解研究が盛んになり,その成果を応用してより有用な読解教材も作れるようになると考えるからである。 本年度は,「調査方法の検討」「予備調査の実施」「読解コーパス構築の準備」「分析方法の検討」の4つを行った。 「調査方法の検討」については,これまで行ってきた日本語学習者の読解困難点・読解技術についての調査の経験を踏まえ,読解コーパスとして公開するための調査方法を検討し,確定させた。 「予備調査の実施」については,調査方法についてさまざまな試みを行いながら,初級学習者や中級学習者に対して予備調査を行った。上級学習者に対しては本調査を始めた。 「読解コーパス構築の準備」については,調査で得られたデータを使って読解コーパス構築の準備を行った。そして,「日本語非母語話者の読解コーパス」というウェブサイトを試験公開し,詳細な調査方法やサンプルデータを掲載した。 「分析方法の検討」については,日本国内だけではなくアジア・ヨーロッパ・アメリカから研究代表者・研究分担者・連携研究者・研究協力者約30名が集まって打ち合わせ会を行い,データの収集方法について説明した上で,データの分析方法についてさまざまな角度から検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね計画どおりに研究を行い,計画どおりの成果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
特に問題点はない。今後も計画どおりに研究を推進する予定である。
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Research Products
(25 results)