2015 Fiscal Year Annual Research Report
海洋空間計画の策定と国際ネットワーク形成に関する基礎的研究
Project/Area Number |
15H01936
|
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
奥脇 直也 明治大学, 法務研究科, 教授 (60108199)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷 知治 東京大学, その他の研究科, 研究員 (20533699)
久保 麻紀子 東京大学, その他の研究科, 准教授 (20733091)
交告 尚史 東京大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (40178207)
城山 英明 東京大学, その他の研究科, 教授 (40216205)
塚原 弓 (西村弓) 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (50282512)
柴崎 隆一 国土技術政策総合研究所, その他部局等, その他 (50323514)
西本 健太郎 東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (50600227)
加藤 浩徳 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70272359)
松浦 正浩 東京大学, その他の研究科, 准教授 (70456101)
八木 信行 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (80533992)
許 淑娟 立教大学, 法学部, 准教授 (90533703)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 海洋空間計画 / 海洋ガバナンス / 国連海洋法条約 / リスク評価 / 合意形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、海洋空間計画をめぐる諸課題について、文献調査・ヒアリングなどを通じて、①海洋空間計画の概念・制度について比較検討を行い、②法学、政治学、理工学等の多角的観点から、③統合的海洋管理のための海洋空間計画のあり方について、理論的観点から具体的検討を加えることを目的としている。 初年度は、海洋空間計画に関する分野横断的研究を行う観点から、今後の作業に向けた課題の抽出を中心とする検討作業を行った。第一の作業として、海洋に関する国際法制度の分析を行うグループにおいては、数度の会合を開催し、海洋科学調査に関する報告書の作成、アジア国内法令集のウェブサイト立ち上げについて検討し、また国連海洋法条約の海域区分によって十分に対応できない問題としてどのようなものがあるかという観点から、課題の抽出を行った。また、これまで収集した国内法令に関する資料集を作成した。 第二の作業として、海運のための航路や船舶の設定がどのようなリスクに曝されているのか、およびそれらがどのような経済的な影響を及ぼすのかについて、北極海航路と大洋州島嶼国間航路に関する事例研究を行った。北極海航路では、リスク要因に応じて複数のシナリオを設定し、それらが日本経済に与える影響を分析した。大洋州島嶼間航路については、基礎的な情報収集を行った。 第三の作業として、海洋ガバナンスの理論化・体系化という観点から、地域における洋上風力の利害調整事例を題材としたケーススタディを行い、成果をまとめている。また、海洋ガバナンスにおけるリスク管理について、広義の安全保障や資源管理などを事例として検討すると同時に、宇宙からの海洋情報収集という観点を含めて、検討を開始した。また、海洋空間計画に関する合意形成についても検討を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海洋に関する国際法制度の分析、航路におけるリスク評価、海洋ガバナンスの体系化・理論化に向けた研究のいずれにおいても、次年度の作業・研究課題を円滑に行うための準備作業が行われており、進展が見られるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究では、昨年度に引き続き海洋空間計画に関して三側面から検討を加える。海洋に関する国際法制度の研究の観点からは、海洋環境保護、海上交通、資源管理などについて、伝統的な海洋区分の限界と克服をめぐる研究を行う予定である。またリスク評価の観点からは、北極海航路と大洋州島嶼国間航路を対象に、経済面を中心とするリスク評価を行い、またリスクを改善するための方策について複数のシナリオを設定し、検討する。また海洋ガバナンスの理論化・体系化の観点からは、洋上風力に関するケーススタディ、海洋ガバナンスにおけるリスク管理に関する事例研究、海洋空間計画における合意形成について検討を行う。
|
Research Products
(11 results)