2018 Fiscal Year Annual Research Report
Dynamical localization and photoinduced construction of electronic orders in strongly correlated system
Project/Area Number |
15H02100
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩井 伸一郎 東北大学, 理学研究科, 教授 (60356524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 純夫 東北大学, 理学研究科, 教授 (30292262)
米満 賢治 中央大学, 理工学部, 教授 (60270823)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 強相関電子系 / 光誘起相転移 / 超高速現象 / 有機伝導体 / 遷移金属酸化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)本年度は、昨年度までに見出した有機超伝導体(k-(h-ET)2Cu[N(CN)2]Br)からの光強電場による誘導放出の性質(励起強度、温度依存性など)を詳細に調べ、理論との比較も併せて、i)誘導放出の起源が電子的ブリージングモードと呼ばれる非線形電荷振動によるものであること、ii) 超伝導ゆらぎに関係すること、を明らかにした。また、高調波発生の測定を開始し、反転対称性を持つにも関わらず、偶数次高調波の発生を確認した。 2) ハニカム格子(キタエフ型スピン液体候補物質であるモット絶縁体α-RuCl3の光強電場効果の研究を開始した。100 fs パルスを用いた近~中赤外過渡反射/透過測定及び6 fsパルスを用いた過渡反射測定を行い以下のことを明らかにした。ドルーデ的な電荷の応答(<100 fs)の他に、50 fs, 400 fsの時間スケールの複雑な応答が観測され、軌道やスピン自由度寄与が示唆される。 4)κ-(ET)2Xの模型を含めて、二量体構造をもつ模型に強い光電場を印加した後に、電子のブリージングに対応する電荷振動が生じること、それは光電場の弱いときに現れるどの電荷振動よりも長寿命であることを、厳密対角化に基づく方法で示した。この電子的ブリージングモードが超伝導秩序と競合することを示した。 5)二重交換系における光誘起磁性転移ダイナミクスについて詳細な理論解析を実施した。非平衡グリーン関数法を用いた定式により、強磁性スピン波が光照射により反強磁性に対応する波数においておソフト化が生じること、これが強い非平衡電子分布に起因することを明らかにした。更に、光による強磁性から反強磁性への過渡状態において磁気スカーミオンなどのトポロジカルなスピン構造が生じることを明らかにした。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(48 results)
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[Journal Article] Quantum Paramagnet Near Spin‐State Transition2018
Author(s)
Tomiyasu Keisuke、Ito Naoko、Okazaki Ryuji、Takahashi Yuki、Onodera Mitsugi、Iwasa Kazuaki、Nojima Tsutomu、Aoyama Takuya、Ohgushi Kenya、Ishikawa Yoshihisa、Kamiyama Takashi、Ohira‐Kawamura Seiko、Kofu Maiko、Ishihara Sumio
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Journal Title
Advanced Quantum Technologies
Volume: 1
Pages: 1800057~1800057
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] ハニカム格子物質α-RuCl3の超高速光応答 II2019
Author(s)
天野辰哉, 赤嶺勇人, 大橋拓純, 川上洋平, 伊藤弘毅, 長谷川慶直, 佐々木宏也, 青山拓也, 今井良宗, 大串研也, 岩井伸一郎
Organizer
日本物理学会第74回年次大会
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[Presentation] V2O3多結晶薄膜における光誘起絶縁体-金属転移の超高速ダイナミクス II2019
Author(s)
天野辰哉, 赤嶺勇人, 大橋拓純, 川上洋平, 伊藤弘毅, 中村優斗, 岸田英夫, 石原純夫, Laurent Cario, Etienne Janod, Benoit Corraze, Maciej Lorenc, ◯岩井伸一郎
Organizer
日本物理学会第74回年次大会
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[Presentation] 6 fs単一サイクル光強電場による有機超伝導体の非線形電荷振動III2019
Author(s)
川上洋平, 天野辰哉, 赤嶺勇人, 伊藤弘毅, 川口玄太, 山本浩史, 岸田英夫, 佐々木孝彦, 石原純夫, 米満賢治, 岩井伸一郎
Organizer
日本物理学会第74回年次大会
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[Presentation] 6 fs infrared spectroscopy in a Mott insulator V2O32018
Author(s)
T. Amano, Y. Kawakami, Y. Akamine, Y. Yoneyama, H. Itoh, Y. Nakamura, H. Kishida, S. Ishihara, L. Cario, E. Janod, B. Corraze, M. Lorenc, and S. Iwai
Organizer
The 12 International conference on excitonic and photonic processes in condensed matter and nano materials (EXCON2018)
Int'l Joint Research
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[Presentation] Photoinduced charge-order melting triggered by 6 fs single-cycle infrared pulses in α-(BEDT-TTF)2I32018
Author(s)
Y. Kawakami, Y. Akamine, T. Amano, H. Itoh, K. Yamamoto, Y. Nakamura, H. Kishida, T. Sasaki, S. Ishihara, K. Yonemitsu, and S. Iwai
Organizer
The 12 International conference on excitonic and photonic processes in condensed matter and nano materials (EXCON2018)
Int'l Joint Research
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[Presentation] V2O3多結晶薄膜における光誘起絶縁体-金属転移の超高速ダイナミクス2018
Author(s)
天野辰哉, 赤嶺勇人, 川上洋平, 伊藤弘毅, 中村優斗, 岸田英夫, 石原純夫, Laurent Cario, Etienne Janod, Benoit Corraze, Maciej Lorenc, 岩井伸一郎
Organizer
日本物理学会2018年秋季大会
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[Presentation] 6 fs単一サイクル光強電場による有機超伝導体の非線形電荷振動II2018
Author(s)
川上洋平, 天野辰哉, 米山雄登, 赤嶺勇人, 伊藤弘毅, 川口玄太, 山本浩史, 岸田英夫, 伊藤桂介, 佐々木孝彦, 石原純夫, 田中康寛, 米満賢治, 岩井伸一郎
Organizer
日本物理学会2018年秋季大会
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