2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H02284
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Research Institution | Nara National Research Institute for Cultural Properties |
Principal Investigator |
箱崎 和久 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 部長 (10280611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 由紀子 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 主任研究員 (40450936)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 発掘遺構 / 建築遺構 / 寺院建築 / 古代 / 出土瓦 |
Outline of Annual Research Achievements |
東アジア諸国の事例収集として、『東アジア古代寺史比較研究Ⅲ -講堂址・僧房址・付属建物址・門址・回廊址編-』(国立扶余文化財研究所、2012年)の翻訳を行った。先行するⅠ・Ⅱ巻はすでに翻訳し奈良文化財研究所から日本語版を出版したが、本書は出版元との事務的手続き、および校閲が進まず出版までこぎつけなかった。だが、日本古代寺院の堂塔との比較検討を行う上で重要な資料が使いやすくなった。 建物に関する収集資料のデータベース化は、本研究全886遺跡で遺構を確認し、このうち金堂が約194件、塔が約358件、講堂が約156件、門が約244件を収集した。収集したものの性格が不明の建物も少なくない。基壇の規模が明確な建物は意外に少なく、また平地寺院と山林寺院、村落内寺院の区別も遺跡の全体像がわからないと明らかにできないなど、その分類や整理にはやや高度な専門的知識が必要で、その整理がおいつかなかった。最終年度はできるところから資料集の作成を進めたが、画像処理や市町村コード入力などの作業が生じ、また素稿の段階で数値をはじめとするデータベースの内容の吟味および図版の選定・調整に予想外の時間を要した。瓦のデータベースとの統合についても課題があり、資料集の完成には至らなかった。今後も作業を進めて完成させたい。 瓦研究は本研究を通じて、寺院1046遺跡、官衙90遺跡のデータを収集した。同笵関係の同定には胎土・焼成を含めた詳細な検討が不可欠であり、遺構の検討からそれらを絞ることも難しかったため、同定には至らなかった部分が多いが、その基礎資料の収集はおこない得たので、さらに検討を進め古代寺院遺跡データベース等に反映させたい。資料の一部は古代瓦研究会が主催する資料集にまとめた。コロナ禍のため2020年に予定していた研究集会が開催できなかったため、およそ資料集はできているが刊行されていない。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)