2017 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of lingual and esophageal epithelial stem cells and their hierarchy, and of target genes for cancer treatment
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15H02364
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
上野 博夫 関西医科大学, 医学部, 教授 (60332368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
厚海 奈穂 関西医科大学, 医学部, 助教 (90612151)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の研究において、私たちはあらたに舌上皮に存在する味蕾幹細胞の存在を証明した。味蕾とは舌上皮茸状乳頭に存在する味覚感知器官である。過去の他グループからの報告では味覚細胞を供給する幹細胞は味蕾基底部に存在するLgr6陽性未分化細胞だと考えられていた。しかしながら私達の研究によってLgr6陽性細胞は一過性増殖細胞であり、一定期間さかんに増殖して味覚細胞を供給可能であるが、6ヶ月の観察期間の後その子孫細胞はすべて味蕾から失われていた。私達の研究によって、味蕾の真の幹細胞は茸状乳頭に接する形で存在する陰窩構造(傍茸状乳頭陰窩)底部に存在するHopx陽性細胞であることが判明した。Hopx陽性細胞は細胞系譜追跡法を用い、Hopx陽性細胞由来クローンのシングル・セル細胞RNAseq法による網羅的遺伝子発現解析と細胞クラスタリングにて、Lgr6陽性一過性増殖細胞を生成した。また、この細胞は同時に周囲の糸状乳頭ケラチン角化細胞をも供給しており、2能性幹細胞であることが判明した。舌上皮は食道上皮組織に隣接する内胚葉組織であるが、これまでの報告においては、聴覚、視覚、触覚、嗅覚などの知覚細胞は全て外胚葉由来であることから、味覚細胞の胚葉起源が問題となったが、胎生初期のFoxA2陽性(内胚葉細胞)由来の細胞系譜追跡法にて、味蕾細胞は内胚葉由来であることが証明された。以上の知見は味覚というこれまであまり研究の進んでいなかった領域に新たな進展をもたらすものと考えられた。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Non-equivalence of Wnt and R-spondin ligands during Lgr5+ intestinal stem-cell self-renewal2017
Author(s)
Yan KS, Janda CY, Chang J, Zheng GXY, Larkin KA, Luca VC, Chia LA, Mah AT, Han A, Terry JM, Ootani A, Roelf K, Lee M, Yuan J, Li X, Bolen CR, Wilhelmy J, DaviesPS, Ueno H, von Furstenberg RJ, Belgrader P, Ziraldo SB, Ordonez H, Henning SJ, Wong MH, Snyder MP, Weissman IL, Hsueh AJ, Mikkelsen TS, Garcia KC, and Kuo CJ.
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Journal Title
Nature
Volume: 545
Pages: 238~242
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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