2015 Fiscal Year Annual Research Report
研究倫理の質向上、機能強化、支援促進のための共有・共通基盤の整備に関する研究
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15H02518
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
松井 健志 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究開発基盤センター, 室長 (60431764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 志門 国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 室長 (50548550)
井上 悠輔 東京大学, 医科学研究所, 助教 (30378658)
丸 祐一 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (10466708)
伊吹 友秀 東京理科大学, 理工学部, 講師 (70713014)
大北 全俊 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70437325)
會澤 久仁子 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究開発基盤センター, 研究員 (80530162)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 社会医学 / 研究倫理 / 倫理教育 / 倫理審査委員会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、わが国の喫緊の社会的課題となっている研究倫理機能の強化と質向上のための、研究倫理の研究・教育・実践支援の共有・共通基盤を構築することにある。研究初年度となる平成27年度は、この大目的の達成のために本研究が設定する6つの研究課題のうち、主に以下の5課題について研究を進めた。第1の研究課題(領域横断的・体系的な研究倫理学理論の構築と研究倫理審査理論・方法論の開発)では、新たに策定された「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に関する倫理的事項と研究公正に関する事項、ならびに研究倫理教育と支援を中心として課題に取り組み、論文発表及び学会報告を国内外で複数行った。第2の研究課題(研究倫理審査マニュアル・審査用チェックシート・審査補助ツールの開発)では、上記指針に適合した汎用可能な審査チェックシートの開発を進め、ドラフト版の作成までを行った。第3の研究課題(体系的・総合的な研究倫理教育プログラム、教育教材・ツールの開発)では、海外の連携研究者の協力の下、米国及び欧州での研究倫理教育プログラムについて情報を得る機会を得るとともに、国内の臨床研究者向けの初級テキストの作成に協力した。第4の研究課題(研究倫理の専門的人材育成のためのモデル・コアカリキュラムと教育教材の開発)では、若手研究者を雇用し、次世代の研究倫理専門家となるべく研究課題を与えるとともに実践的な環境下での教育訓練を進めた。第5の研究課題(研究倫理に関する事例の集積及び教材・資料集積のための共有・共通データベースの構築と試験的運用)では、先行してデータベースを開発・運用する米国の拠点での訪問調査を行い、目指すデータベース構築に必要な知見と課題について貴重な情報を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予定では、主に4つの課題を進めていく予定であったが、次年度以降の実施開始を想定していた第5の研究課題についても、先行する米国拠点での訪問調査の機会を得ることができたため、思いがけず予定を先取りして進めることができた。この訪問調査を先取りして実施できたことにより、米国拠点におけるデータベース構築と運営に関して直面しているいくつかの課題について、前もって貴重な情報を収集することができ、今後の当研究班でのデータベース構築という研究課題を進めていくうえで多くの示唆を得ることができた。また、当初から予定していた4つの課題については、各課題について予定通り順調に進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでは当初計画以上に順調に進めることが出来ているため、今後も設定課題1~4についてはこの調子で進めていく予定である。なお、このうちの設定課題3については、臨床研究者を対象とした研究倫理に関する初級テキストは、平成27年度にすでにいくつか刊行されたため、それを受けて本研究班としての設定目標を若干修正し、今後は設定課題4と融合させる形で、倫理審査委員会委員の養成及び研究倫理の専門的人材の育成にターゲットを絞った教育教材の開発を進めることとする。また、先取りして着手している設定課題5については、先ずは研究代表者の機関内にデータベースを一旦構築したうえで、データベースの運用について試した後、それを外部に対して開放可能であるのか、あるいは外部への開放のために別の方法を探す必要があるのか、といった社会実装のための方策について検討を進めていく予定である。また、設定課題6(研究倫理審査の外部委員候補者の養成機能およびプーリング・派遣機能の開発)については、その実行に向けて、先ずは研究倫理審査委員会におけるこれまでの外部委員がどのような過程を経て選出されてきているのか、その仕組みについて調査を行い整理する必要があると考えている。
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Research Products
(46 results)
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[Presentation] 医学研究と患者会2015
Author(s)
丸祐一
Organizer
第27回日本生命倫理学会年次大会
Place of Presentation
千葉大学亥鼻キャンパス(千葉県千葉市)
Year and Date
2015-11-29
Invited
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[Presentation] Comments on the draft declaration2015
Author(s)
Matsui K
Organizer
WMA Expert Meeting on the draft to WMA Declaration on Ethical Considerations regarding Health Databases and Biobanks
Place of Presentation
デンマーク医師会館(デンマーク・コペンハーゲン市)
Year and Date
2015-09-15 – 2015-09-16
Int'l Joint Research / Invited
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