2017 Fiscal Year Annual Research Report
口腔-腸管連関を基盤としたペリオドンタルメディスン病因論の統合的解明
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15H02578
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山崎 和久 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00182478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 完 国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, 特別研究員 (20632946)
大野 博司 国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, グループディレクター (50233226)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 腸内細菌 / 歯周病原細菌 / dysbiosis / ペリオドンタルメディスン |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度に開始したコラーゲン誘導関節炎モデルに対する歯周病原細菌の影響解析の結果がまとまった。すなわち、Porphyromonas gingivalisは腸内細菌を変動させ、その結果腸管免疫においてTh17細胞の活性化を誘導し、全身的なIL-17レベルを上昇させることで関節炎を悪化させることが明らかになった。一方、Prevotella intermediaにはそのような作用は認められなかった。これらの違いはP. gingivalisとP. intermediaの耐酸性の違いによることが示唆された。結果は論文にまとめScientidic Reportsに掲載された。 平成29年度に開始した非アルコール性脂肪肝疾患モデルについては予備実験で60%CFAHFD飼料の摂取を3週間と決定し、P. gingivalis、P. intermediaの投与実験を実施した。その結果、肝臓での線維化の程度では菌種による違いがわずかに見られたものの、生化学的検査、肝、腸管での遺伝子発現などは飼料の影響を上回る変化は明らかにならなかった60%CFAHFD飼料の投与期間の見直しを行っている。 P. gingivalis投与マウスの糞便メタボローム解析からは歯周病を介した全身への悪影響を抑制する可能性のある分子が見つかった。口腔内に常在するLactobacillus salivariusも代謝物として産生する10-Hdroxy-cis-12-octadecenoic acidと10-oxo-trans-11-octadecenoic acidである。前者は歯肉上皮細胞のバリア機能を向上させる機能を持ち、後者は単球・マクロファージに対して炎症・抗酸化作用を有することが明らかになった。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)