2016 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ漁民文化の比較研究-水域環境保全レジームの構築に向けて-
Project/Area Number |
15H02601
|
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
今井 一郎 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (50160023)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 千尋 広島女学院大学, 国際教養学部, 講師 (00609662)
中川 千草 龍谷大学, 農学部, 講師 (00632275)
藤本 麻里子 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 特任研究員 (10555105)
飯田 卓 国立民族学博物館, 先端人類科学研究部, 准教授 (30332191)
大石 高典 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (30528724)
中村 亮 総合地球環境学研究所, 研究部, 外来研究員 (40508868)
中山 節子 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 連携研究員 (80467422)
田原 範子 四天王寺大学, 人文社会学部, 教授 (70310711)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 漁業市場 / 魚加工 / 資源利用 / 漁民文化 / 持続可能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、研究代表者、研究分担者および研究協力者のいずれも年度当初の調査研究計画に沿って作業を進めた。前年度に実地調査が不可能になった地域については、28年度も情勢に大きな変化は見られなかったため、当初の計画地域に比較的近く、より安全に調査することが出来る地域に変更して現地調査を実施した。 交付申請書に記したように、半乾燥内水面漁業の調査をカメルーンで実施したのに加え、湿潤内水面漁業調査をザンビア・カリバ湖、ケニア南部、タンザニア・エヤシ湖、マダガスカル・アロチャ湖、ウガンダ・アルバート湖などで実施した。湿潤海面漁業の調査をケニア南部海岸・ワシニ島とタンザニア南部・キルワ島で実施した。全ての調査地域・水域は、研究代表者、分担者らが過去長期間にわたって現地調査を実施し業績を積み重ねてきたので、調査水域の状況に応じて多様な解決すべき課題が明らかになっている。本科研チームのメンバーは、各地域・水域で展開される漁業活動の観察、聞き取りと結果の分析から、漁民社会が保持・実践してきた資源利用方式の解明に尽力している。各人は科学論文の執筆発表はもとより、いくつかの学会でのフォーラム開催や招待講演、口頭およびポスターによる個別発表によって実績を積み重ねている。また、研究代表者はケニア・ナイロビの学術振興会研究連絡センターにおいて「学振セミナー」の講師をつとめ、現地の邦人・研究者らにアフリカ大陸の各水域で展開されている漁業について論じ、興味を持って頂いた。 さらに、本科研の各メンバーは現地調査の計画立案とともに近い将来の発表を目指した論文・報告書をを執筆中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者、各研究分担者は計画に従って調査研究を進め実績を積み重ねてきた。今後はこれまでの研究成果を整理し、さらに発展させてアフリカ漁民文化の解明に努めることが必要である。
|
Strategy for Future Research Activity |
マラウイ国水産局、マラウイ大学チャンセラー校に所属する研究スタッフとの共同研究を一層推進することにより、ドローンを用いて漁域を鳥瞰的に観察・分析する手法の開発を試みる。 本調査研究成果と今後の課題について、アフリカにおけるシンポジウムあるいはワークショップの開催を通じて各地域・水域の状況を広く共有して調査国の行政機関や研究者らとの共同研究の開始につなげる。
|
Research Products
(10 results)