2016 Fiscal Year Annual Research Report
誤動作する確率のある次世代素子を積極的に活用するハードウェア設計理論
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15H02679
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山下 茂 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (30362833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 祐子 東京工業大学, 工学院情報通信系, 准教授 (20640999)
冨山 宏之 立命館大学, 理工学部, 教授 (80362292)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Approximate Computing / Stochastic Computing |
Outline of Annual Research Achievements |
信頼性の低い素子を用いて回路設計を設計する技術の確立のために、Approximate Computing (AC)とStochastic Computing (SC)に関して研究を行った。ACに関しては、2015年度に開発したAC配列型乗算器の改良を行った。演算の最大誤差が最小となるように、部分積を0または1に固定する手法を開発した。その結果、最大誤差を従来の約半分に抑えることができた。また、最大誤差の解析に要する時間も大幅に短縮することができた。また、既存のAC加算器をアプリケーションに応じて柔軟にカスタマイズする方法について検討・評価した。キャリー発生の確率に応じてキャリー予測回路を拡張あるいは削減することで,面積削減および出力精度改善を両立できることを確認した。一方,メディアアプリケーションを対象に,ループの前イタレーションの計算結果を再利用するプロセッサ開発を行った。予備実験により,汎用性と面積・エネルギー効率を両立可能であることを確認した。SCに関しては、SCにおいて相関の発生によって生じる誤差の大小に作用する要因を分析して、出力の誤差を抑えつつ、計算で用いるSNG を共有することでSNG の数を削減したSC 回路を実現する手法を考案した。実験の結果、提案手法を用いることで,ランダムにSNG を削減した場合に比べて,誤差を平均約0.327倍に抑えつつ,SNGを削減できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定どおり、ACおよびSCの分野で要素技術に関して研究成果をあげている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、確率的に動作する回路の利用法についての新たな知見を得るような研究成果を上げることを目指す。
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Research Products
(9 results)