2018 Fiscal Year Annual Research Report
誤動作する確率のある次世代素子を積極的に活用するハードウェア設計理論
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15H02679
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山下 茂 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (30362833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 祐子 東京工業大学, 工学院, 准教授 (20640999)
冨山 宏之 立命館大学, 理工学部, 教授 (80362292)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Approximate Computing / Stochastic Computing |
Outline of Annual Research Achievements |
信頼性の低い素子を用いて回路設計を設計する技術の確立のために,要素技術の確立のためにApproximate Computing (AC)とStochastic Computing (SC)の分野において,以下のような研究を行った. ACに関しては、近似乗算器を応用する研究として,入力データのビット幅が異なる様々な乗算器を手書き文字認識CNNに適用することで手書き文字CNNに求められる乗算器の精度を探索した. また, 2×2ビット乗算器のさらなる近似により, より小さい回路面積で, より短い遅延時間で高い画像識別率を維持する手書き文字認識CNNを実現した. そして, 3×2ビット乗算器のさらなる近似により, より小さい回路面積で, より短い遅延時間で正しい乗算器を用いたCNNと同等の画像識別率を実現した. この研究により,近似乗算器の一つの応用例が明らかとなった. さらに,ACの応用として近似データ再利用を用いてアクセラレータを設計する手法についても研究を行った.考案した手法は,従来のアクセラレータ設計とは異なり,パラメータ調整だけで様々なアプリケーションに流用可能な柔軟性を持つという特徴を持つ.画像圧縮プログラムを例に,パラメータ調整によっては従来手法を上回る効率を達成できることを示した. SCに関しては、SCの実現のために一番大きなコストと考えられているSN(Stochastic Number)の削減手法に関して,昨年度の研究をさらに進めて以下の結果を得た.GMCS (Generating Many Constant SNs from Few SNs)と呼ばれるSNの削減手法とRRRD (Register based Re-arrangement circuit using a Random bit stream duplicator)と呼ばれる乱数の生成手法を組み合わせる様々な手法の中から,考えられるすべての手法について,いくつかの算術関数の演算誤差とハードウェアオーバーヘッドについての詳細な比較を行い,最も適した手法が何であるのかを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Approximate ComputingおよびStochastic Computingの分野でそれぞれ順調に研究成果をだしているため.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きApproximate ComputingおよびStochastic Computingの分野で研究を進めて,確率的に動作する回路の利用方法と設計方法に関する研究を進める.また,確率的に動作する回路設計の応用として,動作の信頼性が低い回路の例としてバイオチップを取り上げ,その設計州法に関しても研究を進めたい.
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Research Products
(7 results)