2017 Fiscal Year Annual Research Report
人への負担が少なく自然な立体感を実現できる空間浮遊3D表示技術の研究
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15H02739
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
陶山 史朗 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (70457331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 裕紹 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00284315)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | バーチャルリアリティ / ヒューマンインタフェース / 高臨場感 / 3D / 立体 / 空間浮遊像 / 微小視差 / 可変焦点レンズ |
Outline of Annual Research Achievements |
「人への負担が少なく自然な立体感を実現できる空間浮遊3D表示技術の研究」は,1.多焦点レンズを用いた結像により,空間に浮遊し,疲労感が少ない3D像の実現を図るとともに,2.DFD表示および微小視差再現方式により,滑らかな動きと単眼奥行き知覚を大幅に補強し,自然な立体感の実現を目指している. 1-(1).多焦点レンズ系における焦点切替え特性の把握に関しては,平成27年度に明らかとなった偏光切替え特性の劣化の原因の探求とその改善方法の探索に,平成29年度は取り組んだ.多焦点レンズ系は時分割で動作させるため,十分な高速性を確保する必要がある.このため,強誘電性液晶を用いているが, 90度に偏光を切り替える際の偏光回転特性に不備があり,平成29年度は,その詳細を探ることにより,偏光回転角そのものに不備があることを明らかにし,その改善案の端緒を探った.その結果,その回転角を擬似的に補正すればよいことが分かったため,来年度以降には,この補正方法の具体策の探求を行っていく. 1-(2).結像特性に関しては,平成29年度は,少なくとも液晶可変焦点レンズよりは,鮮明な像を,複数の奥行き位置に積層して結像できることを検証した.来年度は,その結像特性の改善方法を探索していく. 2.微小視差再現方式に関しては,先に構築した疑似的な積層多眼DFD表示装置の評価システムを用いて,平成29年度は,滑らかな動きと良好な単眼奥行き知覚を維持できる詳細な設計指針を得ることに成功した.来年度は,具体的装置の構築方法を探っていくとともに,画質などに関しても,さらに詳細な条件を明らかにしていく. 以上,「人への負担が少なく自然な立体感を実現できる空間浮遊3D表示技術の研究」は,おおむね順調に進んでいる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に示したように,1-(1),1-(2),2の各研究項目において,進捗状況に多少の差はあるものの,研究全体としては,申請書に記載したものと同等の進捗状況となっている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,順調に研究が進んでいる状況であり,来年度以降も,おおむね申請書に記載したように進めていく予定である.焦点の切替え特性に関しては,偏光切り替え特性の劣化の改善方法として回転角の擬似的補正方法の探索を進め,結像特性に関しては,積層画像における改善の可能性を探求する予定である.また,微小視差再現方式に関しては,画質などを含めて,さらに詳細な設計条件を得るとともに,具体的な装置の構築方法を探っていく予定である.
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Research Products
(49 results)