2017 Fiscal Year Annual Research Report
Role of protein phosphorylating function of DNA-PK in DNA double-strand break repair
Project/Area Number |
15H02817
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松本 義久 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (20302672)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 放射線 / がん / DNA / DNA修復 / タンパク質リン酸化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、放射線によって生じる種々のDNA損傷の中で最も重篤と考えられるDNA二重鎖切断(DSB)のセンサー分子、DNA依存性プロテインキナーゼ(DNA-PK)の機能を明らかにすることを目的としている。DNA-PKによるリン酸化はDSBの形状や修復の難しさに応じて必要な因子の動員を制御するために重要な役割を担うという仮説のもと、研究を進めてきた。最終年度は、平成28年度までの研究結果を踏まえ、特にXRCC4に注目して検討を進めた。 (1)XRCC4のDNA-PKによるリン酸化部位は少なくとも6カ所存在することがこれまでに明らかになっている。この中で、解析が残されていた260番目のセリン(Ser260)について、平成28年度に作製した抗体を用いて、細胞内でのリン酸化状態の検討を行った。その結果、Ser260が放射線照射後にDNA-PKによるリン酸化を受けることを明らかにした。また、Ser260の変異体の機能解析によって、その放射線照射後の細胞生存やDNA修復における重要性を示した。 (2)先天性小頭症、発育不全などの患者に見られるXRCC4の変異体の解析を行った。患者の免疫機能は正常であるが、V(D)J組換え機能が低下している変異体が認められた。また、一部の変異体は核への局在が認められず、疾患につながる機能異常の一つと考えられた。 また、共同研究において、XRCC4のアポトーシス制御における新たな役割、がん患者におけるXRCC4発現と予後の相関の発見や、円二色性スペクトルによるXRCC4全長の二次構造解明などの成果が上がった。
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Research Progress Status |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(28 results)