2017 Fiscal Year Annual Research Report
Basic biology of the black band disease in corals
Project/Area Number |
15H02843
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
山崎 秀雄 琉球大学, 理学部, 教授 (40222369)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山城 秀之 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (80341676)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | サンゴ / 病変 / 環境変動 / 細菌 / 硫化水素 / 毒素 / ブラックバンド病 / シアノバクテリア |
Outline of Annual Research Achievements |
致死性のサンゴ感染症であるブラックバンド病(BBD)の野外分布調査を行った結果、これまで報告されてきた浅瀬だけでなく、比較的深い場所(20-30m)でもBBD発症サンゴを確認することができた。分子同定結果および文献調査から、当初想定されたレッドバンド病(RBD)ではなくBBDの一つの型であることが明らかとなった。台湾の離島の緑島で被覆性コモンサンゴ類群体にBBD発症を確認した。また、宮古島の伊良部島他でもBBDの発症を確認した。現在までの調査では、台湾から沖永良部島まで、琉球列島海域のほぼ全域にBBDが拡がっていることが明らかになった。瀬底島での観察により、BBDは冬場激減するものの、越冬できるBBDもあり、月毎の罹患率の変化を継続観察中である。水温の影響を受けないホワイトシンドローム(WS)は、和歌山県串本町まで到達していることを確認した。 BBDに犯された箇所に出現する蛍光タンパク質GFP様の安定的蛍光物質は、朝に形成されるため、日変動が履歴としてサンゴ骨格上に残る。この蛍光物質は直径が10μmの球状の物質の集合体で、サンゴ骨格表面を覆う膜の下面に付着あるいは一部埋没している事が観察された。組織染色、元素分析および燃焼分析の結果、膜状物質は多糖類からなるバクテリアルセルロースの可能性が示唆された。蛍光物質の実態は不明であるが、細菌の代謝物あるいはその反応生成物の可能性が考えられる BBDの治療法として、連続暗黒条件処理(約10日間)が有効であることを昨年明らかにした。本年はそれ以外の治療法の開発を試みた。エアフロス剥離処理、低出力レーザー照射、フコイダン浸漬処理、納豆菌浸漬処理、赤ゴケキラー浸漬処理の何れも有効性が認められなかった。シアノバクテリアマットのモデル系でD-アミノ酸の効果を見たところ、D-ロイシンにバイオフィルム形成阻害効果があることが示唆された。
|
Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(10 results)
-
-
-
[Journal Article] Montipora digitata Exoskeleton derived aragonite particles are useful scaffold for tissue-engineered vascular graft in vitro.2017
Author(s)
Okamura T, Uemura N, Baba S, Yasuda N, Yamashiro H, Imai K, Nishikawa T, Shimizu H, Shida M, Tominaga K, Tanaka A
-
Journal Title
Nano Biomedicine
Volume: 9
Pages: 101-111
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-