2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15H02846
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
榊原 豊 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80143204)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 環境技術 / 汚染除去・修復技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
バイオフェントン反応およびバイオフェントン様反応を用いて有機塩素化合物などの有害物質を効率良く分解無害化する高性能ファイトリメディエ―ション技術に関する基礎資料を得るために、植物が産生する過酸化水素からOHラジカルを効率良く生産するための鉄化合物、反応サイトおよび反応過程について実験的検討を行った。その結果、以下のような知見が得られた。 1)活性酸素検出用蛍光試薬(APF: Aminophenyl Fluorescein)と異なる鉄化合物をイネ科植物培養槽に添加し、植物が発生する蛍光(515nm)を蛍光顕微鏡および共焦点レーザー走査型顕微鏡で観察した。その結果、3価鉄担持ゼオライト粒子および3価鉄コロイド粒子添加系では主として植物表面で蛍光が観察された。一方、Fe2+イオン添加系では植物体内から蛍光が発生した。 2)レーザー走査型顕微鏡により植物体内における蛍光物質の分布を高精度で観察することができ、反応サイトに関する3次元情報を得ることができた。 3)ペンタクロロフェノール(PCP)をモデル汚染物質とした回分実験より、鉄化合物添加系のみでテトラクロロヒドロキノン(TCHQ)が植物体外で分析・測定された。当該物質は既往研究によりフェントン反応の中間物質として報告されている。 現在、ベチバーの培養を継続中である。今後はイネ科植物に加えて本植物を用い、人工的に調整した汚染土壌の浄化能力について検討を加える予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鉄化合物およびPCP分解反応に関する知見が得られており、ほぼ順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
有機塩素化合物を含む汚染土壌に対する浄化試験を行い、浄化過程を詳細に分析・測定する。これにより本浄化法の有効性を示すと共に、数学モデルを構築するための基礎資料を得る。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] Advanced Constructed Wetland(ACW)2015
Author(s)
S. Nara, C. Li, S. Suzuki, Y. Kasai, Y. Inagaki, Y. Sakakibara, M. Milintawisamai, and S. Srilachai
Organizer
SATREPS Symposium
Place of Presentation
ネパール
Year and Date
2015-11-04 – 2015-11-07
Int'l Joint Research
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