2017 Fiscal Year Annual Research Report
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15H02884
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
宮崎 つた子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (30314115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 肇子 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (20259386)
本田 育美 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (30273204)
井倉 一政 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (60733011)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 児童虐待防止 / 子育て支援 / リスク因子 / 補償因子 / 育児ストレス / 妊娠期 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、研究を開始して3年目になる。平成29年度では、①健康な子どもを育てる産後1ヶ月の育児ストレスに関する調査、②子どもを育てる母親の育児ストレスの対処特性の変化に関する研究、③子どもにリスク因子のある母親に関係する研究、④日本版ネウボラの育児支援者育成に関する研究を実施した。 ①産後1か月の母親のストレス対処特性と関連する要因の検討では、一ヶ月健診時の母親のストレス対処特性と産後支援との関連性を明らかにした。 ②母親の育児ストレス対処特性の変化では、母親のストレス対処方法の変化を産後4か月と10か月で比較を行った。育児ストレスの結果では、「子どもが期待どおりにいかない」と「刺激に敏感に反応する/ものに慣れにくい」の項目で10か月よりも4か月の方が有意に高く、「親につきまとう/人に慣れにくい」と「夫との関係」で、4か月よりも10か月の方が有意に高い結果であった。また、ストレス対処方法では、「回避と抑制」で有意な差が認められ、4か月よりも10か月の方が「回避と抑制」の点数は高かった。 ③子どもにリスク要因のある母親の慢性蓄積疲労の平均訴え数は、CFSIの下位尺度の「一般的疲労」以外の「気力の減退」、「身体不調」、「イライラの状態」、「労働意欲の低下」、「不安感」、「抑うつ感」、「慢性疲労徴候」の7つの下位尺度で対照群より有意に高得点であった。 ④平成24年からの保育所を活用するマイ保育ステーションに続き、日本版ネウボラの育児支援者育成に関する取り組みでは、日本のモデル的な先進的な日本版ネウボラを実施している名張市の子育て支援者研修のプログラム修了者を対象に、市民の子育て支援に関する意識の変化と活動状況の把握を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は、「妊娠期からの子育て補償因子介入プログラムの開発」に関する研究の3年目である。研究内容は、平成28年度に行った研究に続き、母親の育児ストレスや慢性蓄積に関する量的調査(横断および縦断)を中心に計画・実施、まとめを行った。 今年度は主に、①健康な子どもを育てる産後1ヶ月の育児ストレスに関する調査、②子どもを育てる母親の育児ストレスの対処特性の変化に関する研究、、③子どもにリスク因子のある母親に関係する研究、④日本版ネウボラの育児支援者育成に関する研究を実施するなど、年度当初に挙げた年度計画は概ね順調に進展していると判断出来る。 さらに平成30年度は2年に1回の世界子ども虐待防止学会が開催されるため、次年度の成果発表に向けて、データの整理と解析をすすめ、エントリーを行った。 本研究の研究初年度計画で「ストレス計測」が測定機器の不具合で一部遅れていたが、その課題も解決して対象者を増やしながらデータの蓄積も行えている。以上、平成29年度当初に掲げた計画は概ね遂行できており、研究計画の大幅な遅れはない状況といえる。これらの理由から自己点検評価は「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、平成29年度のまとめ、研究全体の推進とまとめと多角的評価、日本版ネウボラの取り組みの評価と子育てに関係する専門職の相談事業の準備を推進予定であう。 平成29年度のまとめとして、①健康な子どもを育てる産後1ヶ月の育児ストレスに関する調査、②子どもを育てる母親の育児ストレスの対処特性の変化(子どもが4ヶ月と10ヶ月時点)の調査、③健康な子どもを育てる母親と障がいの子どもをもつ母親の慢性蓄積疲労の比較に関係する研究、④日本版ネウボラの育児支援者育成に関する調査研究をまとめ、公表していく。 さらに平成30年度は2年に1回の世界子ども虐待防止学会が開催されるため、次年度の成果発表を行うと共に各国での最新の子ども虐待防止に関する情報収集を行い今後の支援のあり方に関する示唆を得る。 また、次年度は、「妊娠期からの子育て補償因子介入プログラムの開発」に関する研究の最終年度となるため、今までの縦断研究をさらに追跡調査を継続して行っていく。この縦断研究に加えての開始年度で測定機器の不具合で一部遅れていた「ストレス調査」に関しては、子ども虐待の「親側リスク要因」・「子ども側リスク要因」に関係する調査結果と育児ストレスおよびストレス対処に関連する調査と合わせて多角的に評価を行い4年間の調査のまとめを整理する。
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Research Products
(2 results)