2015 Fiscal Year Annual Research Report
質の高い教育を行う大学教員の教育観形成過程をふまえた大学教授法開発
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15H02928
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中島 英博 名古屋大学, 高等教育研究センター, 准教授 (20345862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 浩章 大阪大学, 全学教育推進機構, 准教授 (10346695)
中井 俊樹 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 教授 (30303598)
山田 剛史 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 准教授 (40379029)
栗田 佳代子 東京大学, 大学総合教育研究センター, 准教授 (50415923)
近田 政博 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (80281062)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 教授法・カリキュラム開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は既存の教授法整理に重点を置き,大学教員一般に共通する教授法の基本である(1)授業設計,(2)講義法,(3)アクティブラーニング,(4)研究指導,(5)学習評価,(6)授業改善の6分野について整理と体系化に取り組んだ。特に,「どのような教授法か(What)」「どのように行うか(How)」ではなく,「なぜその教授法が有効なのか(Why)」を中心に既存の知見を整理することとした上で,広く活用可能な研修教材の形態でまとめる。このうち,授業設計とアクティブラーニングについては,予定どおりに取りまとめを終え,アクティブラーニングについては書籍として成果を公表した。授業設計についても,書籍として成果を公表する準備が整った。教授法の体系化については,研究会方式によって進める形態をとり,研究代表者・分担者をリーダーとして複数の研究者を組織して体系化に取り組んだ。また,研究代表者・分担者による定例研究会も行い,各研究会の進捗を把握と相互の内容調整をすることで,スムーズに課題に取り組むことができた。 並行して進めている優れた授業を行う教員の質的調査は未着手であるが,諸外国との比較研究や先行研究の整理に取り組んだ。また,国内で優れた授業を行う教員の協力を得て,教育改善の認知的な負荷や発達過程を議論するセミナーを開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画どおり,6分野のうちアクティブラーニングと授業設計については,既存教授法の体系化の成果をまとめることができた。また,他の4分野についても体系化のための研究会活動が順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画どおり,6分野のうち講義法と学習評価の教授法体系化に重点を置いて研究を進める。また,教員の教育改善に取り組む際の認知的・心理的負荷については,新たに国際的な共同研究の下で進める。具体的には,米国の大学教員が持っている認知的・心理的負荷に関する質的調査を進め,初任時からの授業方法の変化や学生の思考力を育成する教育に有効な教授法導入に関する類似点・相違点を析出する。
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Research Products
(3 results)