2018 Fiscal Year Annual Research Report
Proposal of a novel motion-instruction scheme employing weak force-induced voluntary movements and multi-dimensional comparison with ordinary schemes
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15H02929
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
野村 由司彦 三重大学, 工学研究科, 特任教授(研究担当) (00228371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 尚明 和歌山工業高等専門学校, 知能機械工学科, 准教授 (40409793)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ユーザインタフェース / 知能ロボティックス / 感性情報学 / 生物・生体工学 / 認知科学 / 教育工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度,人の運動学習の枠組みを「応答:装置×FB」の形式により, ①示唆(Indicate):V/T×No,②誘発(Induce):FH/ RH×On,③共動(Cooperation):FH/ RH×Off,④強制 のように整理した.今年度は,それらに関し,動作学習・再現実験の結果,以下の特性を明らかにした. ①示唆:アクティブホィールマウスを用いた触覚を介しての線画提示戦略として,After-Recognition Go StrategyとWhile-Perceiving Go Strategyを提案し,前者が優れていることを示した.視覚による動作教示に関して,手動作応答特性を調べたところ,片手動作では前方/側方/後方視野の間でさほど違いはなかったのに対し,注視できない両手動作においては後方視野が著しく優れていることを見出した. ②誘発,③共動:モータのバネ剛性を変えた時の筋活動や軌道などの応答特性を比較し,FH×Onと RH×Onの設計指針を与えた. ④強制:動作途中,速度が躍度最小軌道または等加速度で変化するときの速度知覚の丁度可知差異(JND)を調査した. ただし,V/Tなどの英略字は以下を表す.V/T:Vision/Tactile,視覚/触覚.FH:Flexible haptic,低剛性サーボモータによる運動覚・力覚,RH:Rigid haptic,高剛性サーボモータによる運動覚・力覚.No:No FB,FBなく運動主体感あり.On:On-line FB,動作中誤差を認識・修正する運動主体感なし.Off:Off-line FB,動作中誤差を認識し次動作で誤差を修正する運動主体感あり.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
指触覚への滑りの提示による示唆については,線画提示戦略について査読論文が掲載された. ハプティクスと視覚に関しては,モータのバネ剛性を変えた時の筋活動や軌道などの応答特性について査読論文が掲載された. その他,国際会議論文が7報,国内会議論文が1報掲載された.
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Strategy for Future Research Activity |
1.外骨格型3リンク肘・肩関節屈曲アクチュエータを用いた実験: 肘・肩関節の屈曲を複合した手先の動作,特に肢の運動における速度に注目して動作の教示について検討を進める.すなわち,① 受動的な運動学習:「受動的な運動の知覚→教示された動作の認知→教示された動作の再現」,② 能動的な運動の遂行:「既学習の動作の想起(動作軌跡のメンタルイメージ生成)→想起した動作の計画(動作に伴う筋活動のメンタルイメージ生成)→計画された動作の表現」において,再現あるいは表現された運動の性能(正確さと精密さ)を比較する.さらにはこれらの性能を,③速度変化の知覚に関する精密さ,すなわちJust Noticeable Difference (JND)と比較することで,運動学習に関わる知覚精度(求心性)と動作精度(遠心性)に関する知見を得る. 2. 指触覚インタフェース,Finger-Tactile Interface (FTI): FTIにより滑りを提示し,提示された滑りを指触覚で知覚し,これを手先の運動として再現することいついて,FTIの最適な使い方を開発する.昨年度は,右利者を前提として,左手で知覚し,右手でストローク表現することが最適であることを見出した.今年度はこれをさらに進め,滑り知覚とストローク表現の実行順序の最適化について検討する. 3.書道独学練習システム: これまで手首の左右側面に圧覚を提示することで,左右方向への運筆を教示する方式を開発してきた.さらなる性能の向上を目指して,システムを改善する. 4.視覚による動作教示: 引き続き,動作認識・再現特性にかかる最適化の対象である制御因子(1)対象観測方向因子:前方/前方/鏡像/側方/後方視野について,(2)対象注視視野因子:中心視/周辺視,および(3)対象個数因子:片手/両手動作の観点で比較検討する.
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Research Products
(9 results)