2019 Fiscal Year Annual Research Report
A Comprehensive Study on Learning-Support Environment about Japanese Traditional Culture and Daily Culture using Metaverse
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15H02939
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
稲葉 光行 立命館大学, 政策科学部, 教授 (80309096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細井 浩一 立命館大学, 映像学部, 教授 (00268145)
THAWONMAS Ruck 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (50320122)
中村 彰憲 立命館大学, 映像学部, 教授 (70367134)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 状況学習 / 協調学習 / シリアスゲーム / メタバース / 日本文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的の1点目は、三次元仮想空間(メタバース)を媒介とした日本文化に関する「状況学習」支援環境の構築である。2点目は、学習者同士が協調して課題解決に取り組む過程で知識が共有・創出される、「協調的シリアスゲーム」という学習モデルの実用化である。2019年度は、研究の実用化に向けた最終段階として、「状況的文脈」の視点からの学習コンテンツ展示手法と評価に関する2つの取り組みを行った。 1つ目は、現代日本を象徴する文化的人工物であるビデオゲームを題材とした展示と評価である。我々は、SecondLife(SL)内でパイロット的に行ってきた仮想展示「ゲーム展TEN」と、2019年8月に実空間内で行った「アーケードゲームの製作過程の展示」との比較検討を行った。実空間の展示では、ゲーム開発者やキュレータとの会話からゲームが創り出された状況的文脈を学べるが、その展示形態を持続することは困難である。SL上では、物理的・コスト的制約が少なくかつ状況的文脈に関して同様の理解を支援する環境を長期間提供できることが確認された。 活動の2つ目は、地域文化の状況的文脈の理解のための学習環境構築である。我々は、茨木市立キリシタン遺物資料館の協力を得て、同市に伝わる隠れキリシタンの遺物撮影や、伝承に関するインタビューを行い、映像コンテンツを制作した。また、映像とSL内のオブジェクトやクイズをリンクし、戦国時代にキリスト教の影響を受けた地域の状況的文脈を学ぶための環境を構築した。さらに、学習者同士が対話し、デザインを考え改良する「デザイン実験」アプローチに基づく学習活動によって、公開可能な学習環境を整備した。 これらの取り組みによって、メタバースを媒介とした「状況学習」、および「協調的シリアスゲーム」という学習モデルが、伝統文化から生活文化に至るまでの日本文化学習において有効な枠組みであることが示された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)