2015 Fiscal Year Annual Research Report
Game Theoretical Approach for Development of Optimization Methods for Dynamic Reconfigurable Supply Chains
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15H02971
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西 竜志 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (10335581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷水 義隆 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60275279)
貝原 俊也 神戸大学, システム情報学研究科, 教授 (70289114)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | サプライチェーン / ゲーム理論 / 均衡解 / 最適化アルゴリズム / 数量割引 / 不確実需要 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は複数企業における静的サプライチェーン構成の最適化問題の分類とゲーム理論アプローチによるモデル化と最適化アルゴリズムを検討した.複数企業のサプライチェーンを調査し,制約条件と目的関数を抽出することによって, グローバルサプライチェーンを構成するメンバ間の主従関係の入れ替えを可能とする静的サプライチェーン構成モデルの解の定義と効率的な解法のアルゴリズムを検討した. 得られた研究成果と意義は以下である. 1. サプライチェーン最適化問題の文献を調査し, 研究分担者間で情報を共有し, 最適化モデルの分類を行った. モデルを構築する上で検討すべき前提条件を明らかにした. 2. 不確実需要下において, 単一生産者と単一販売者から構成されるサプライチェーンを対象とした多期間生産計画問題において, Stackelberg均衡解を解析的に導出し, 均衡解が全体最適となる数量割引契約を導出した. 3. 下位の応答関数が陽に表現できない場合のStackelberg解を効率良く得るための解法を検討した. 複数期間モデルにおいて, 期間の途中で主従関係を入れ替えることにより, 全体として最適となる解の存在を明らかにした. 4. ネットワーク外部性を考慮した通信サプライチェーンを対象としたゲーム理論モデルを構築し, 通信プロバイダとサービスプロバイダの価格付け問題に対する非協力ゲーム理論におけるNash均衡解, Stackelberg解を導出した. 協力ゲーム理論におけるNash交渉解を定義し, 協力ゲーム理論の解が非協力ゲーム理論の解よりも優れていることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
静的サプライチェーン構成の最適化問題においては非協力ゲーム理論による均衡解の定義と効率の良い最適化手法の開発はほぼ達成されたといえる.これらは最適化基盤構築において重要な研究成果であり, その意義は大きい.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度では, 静的条件下におけるゲーム理論モデルと最適化手法について検討したが, 平成28年度は, 動的条件下において, 従来固定とされてきた主従関係などを動的再構成可能なサプライチェーンの最適化モデルについて検討を進めていく予定である.
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Research Products
(16 results)