2019 Fiscal Year Annual Research Report
A simulation-based approach for the quantitative risk management
Project/Area Number |
15H02973
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
今井 潤一 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (10293078)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 準モンテカルロ法 / 近似動的計画法 / 金融工学 / リスク管理 / リアルオプション |
Outline of Annual Research Achievements |
金融面においては,いわゆる高頻度取引データを使って金融モデル(Hawkes過程)のパラメータ推定を行うと共に東京証券取引所の主要銘柄の取引行動に関する実証分析を行った.この研究は,株式市場のミクロレベル,すなわち非常に短期間の間に行われる取引行動をモデル化する上で重要な要因を抽出するために重要な研究となった.その研究を受けて,新しい角度からの実証研究に取り組むことが可能となった. リアルオプションへの適用分析としては,デジタル技術を用いた産業やビジネスにおける不確実性に着目した.まず一般的に金融分野で用いられるモデルを援用して,デジタル企業の持つリアルオプションの評価をシミュレーション技法を用いて評価した. 続いて,マーケティングの世界で用いられる顧客ベースのデータを用いた新しいタイプのモデルを提案し,それが近年注目を浴びているIT企業(Netflix, Roku, Stitch Fix)の企業価値評価に有用であり,既存の会計情報をベースとした企業価値も出るよりもより正確に推定できる可能性を実証した. 最後に,ambiguityが存在する下でのリアルオプション価値の分析,及び最適なヘッジ戦略を扱った. 標準的な金融リスクモデルの最適投資問題や事業価値評価問題と比較すると,ambiguityが存在すると,その最適解の導出は特殊なケースを除いて困難になる.さらに,現実の摩擦要因を考慮すると,シミュレーションをはじめとする様々な数値計算手法の有用性が高まる.本研究では,モンテカルロ法や数値計算手法を駆使して,これらの問題を解決するフレームワークを提案しており,現在のところそれぞれの論文が査読下にある.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)