2015 Fiscal Year Annual Research Report
運動主体感,身体所有感を増強させる身体機能再建BMIデバイスの開発研究
Project/Area Number |
15H03051
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
加藤 龍 横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70516905)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生駒 一憲 北海道大学, 大学病院, 教授 (70202918)
横井 浩史 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (90271634)
山村 修 福井大学, 医学部, 講師 (30436844)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,運動主体感,身体所有感を強く感じることのできる身体機能再建BMIデバイスの開発とその方法論を構築し,ただの使いやすい道具ではなく,より身体に近づいた自然な操作感を実現する次世代の身体機能再建BMIデバイスの実現を目指す. 平成27年度は,下記の3つの研究項目を実施した. (1)運動主体感,身体所有感を増強させる感覚Feedback(FB)の調査:BMI義手を対象とし,運動主体感を増強させる触覚および深部感覚FBで用いる振動刺激パターン(強度変化・刺激位置変化)を,二重課題法により調査した.その結果,感覚FBを付与することで把持に関する認知的な負担が減少し運動主体感が向上した.また,刺激点の増加が認知的負担を大きくし必ずしも運動主体感の向上に寄与しないことを明らかにした.また,身体所有感の調査では,義手のサイズ感より質のほうが大きく影響することが明らかにした. (2)自然な操作感の実現するためのBMIシステムの設計:BMI義手を対象とし,自然な操作感で操作可能にするため,眼電から把持に対する集中度を推定し,それに応じて義手制御パラメータを修正可能な眼電インタフェースを開発した.また,信号特性が不安定となる小さい操作力時の表面筋電から把持のプリシェイピング動作を推定し,その後の動作は義手に搭載された加速度・ジャイロ・圧力センサ情報と状態遷移モデルで自動的に判断する反射系を構築することで不自然な操作力を必要としないシステムを実現した. (3)身体機能再建BMIデバイスの開発:生体信号計測回路,電気刺激回路製作のため,新規に基板加工機を導入し,人に装着可能な交流増幅型眼電計測回路,筋電計測回路を新たに開発した.また,導電性ゴムを用いた柔軟な触覚センサを開発した.さらに,上肢BMI義手システムおよび簡易装着が可能な麻痺手リハビリ支援システムを開発した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度に予定していた研究計画について概ね順調に進展しているといえる. (1)運動主体感,身体所有感を増強させる感覚Feedback(FB)の調査については,刺激遅延の影響の調査は現在も進行中である.さらに脳活動解析の準備については,現在北海道大学病院と調整中であり,平成28年度の前半までかかる予定である. (2)自然な操作感の実現するためのBMIシステムの設計については,強化学習ベースの推定手法について,推定精度や応答性など改良が必要であるため引き続き研究開発を続ける予定である. (3)身体機能再建BMIデバイスの開発については,順調に開発が進んでいるが,電気刺激システムについては未着手となっているため,次年度以降引き続き開発をすすめる.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後については,申請書に従い,触覚FB手法とBMIデバイスへの身体認知に関連する脳活動部位の特定と評価手法の構築,自然な操作感の実現するためのBMIシステムの設計,人の身体運動を表現可能な身体機能再建BMIデバイスの開発を実施する. また本システムは,健常者が用いるマンマシンインターフェースへの応用も可能であり,マスタースレーブ型5指ロボットハンドへの応用も検討する.
|
Research Products
(13 results)
-
-
-
[Journal Article] Closed-Loop Control of a Neuroprosthetic Hand by Magnetoencephalographic Signals2015
Author(s)
Ryohei Fukuma, Takufumi Yanagisawa , Shiro Yorifuji, Ryu Kato, Hiroshi Yokoi, Masayuki Hirata, Youichi Saitoh, Haruhiko Kishima, Yukiyasu Kamitani, Toshiki Yoshimine
-
Journal Title
PLoS ONE
Volume: Vol.10,No.7
Pages: e0131547
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-