2016 Fiscal Year Annual Research Report
教師養成、現職教員の協働によるアクション・ラーニング研修プログラムの開発
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15H03064
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
佐藤 豊 桐蔭横浜大学, スポーツ健康政策学部, 教授(移行) (50442504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 聡 茨城大学, 教育学部, 准教授 (10334004)
本多 壮太郎 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (10452707)
高橋 修一 国立教育政策研究所, その他部局等, 教育課程調査官 (10736804)
清水 将 岩手大学, 教育学部, 准教授 (20547872)
日野 克博 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (40304662)
友添 秀則 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (90155581)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アクティブ・ラーニング / 体育教員養成 / 体育現職教師教育 / 単元構造図 / 広域連携ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,申請者らの開発した大学を拠点とした広域連携型ネットワークモデルを各地区で運用し,大学,教育行政担当者,現職教員,学生の参加によって,協働的学びを保証するネットワークシステムの汎用性を検証するとともに,アクティブ・ラーニングを具現化するための単元構造図を活用したアクション・リサーチ型の研修プログラムの校種別,経年者別のプログラム開発を進め,大学における教師養成教育及び現職教員の資質・能力の向上に向けたプログラムの効果を明らかにすることを目的としている. 研究2年目にあたる平成28年度は,1. 単元構造図ワークショップを活用した教師養成カリキュラムの開発・運用・評価,2. 単元構造図ワークショップを活用した現職教師用研修ツール(校種別,経年別)の開発の2点を研究の重点とした. まず,初年度の研究成果として,「学習指導要領の情報共有システム構築のための試論」を佐藤,友添らにより公表した.1. 単元構造図ワークショップを活用した教師養成カリキュラムの開発・運用・評価については,研究代表者の前任大学である鹿屋体育大学紀要において公表を行うとともに,桐蔭横浜大学においても継続的に実践及びデータ収集を行った.また,共同研究者である愛媛大学,福岡教育大学,茨城大学においても共同研究者が実践しデータを蓄積した. また,大学版単元構造図について,日本体育学会ラウンド・テーブルでの情報提供を行った.2. 単元構造図ワークショップを活用した現職教師用研修ツール(校種別,経年別)の開発については,現職教員を対象として,佐藤,高橋,本多,日野,清水が現職教員を対象とした研究会や研修会を中心に実践,データ収集を行うとともに,開発した現職教師用研修ツール・実践報告等の掲載した中間報告書を作成し,全国都道府県教育委員会事務局,関連大学等90箇所に報告書を作成し,DVDデータとして参考送付した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の4年間の研究目的は,①広域ネットワークシステムの汎用性を検討すること②外国の実態調査を通して,諸外国の現職体育科教育におけるネットワークづくりの動向及び課題を明かにすること③ 教師養成のためのアクティブ・ラーニングを保証するカリキュラムの開発のため,中学校版に加えて,小学校版,高等学校版及び指導領域に適したワークショップツールを開発,運用を行い,その効果を検証すること④ 現職教員のための小学校,中学校,高等学校別及び領域別及び経験年次に応じたアクション・リサーチ型研修プログラム(単元構造図ワークショップ)の運用及び教育委員会等での実施,運用を行い,その効果を検証することである. 平成27年度研究の重点である①については,九州地区でのネットワークシステムに加え,北海道・東北地区,中国・四国地区,関西地区等での新たな開催を加え,平成28年度は,25回1049名が参加しデータ収集を実施している.②については,韓国中央大学(韓国),台湾政府及び台湾師範大学(台湾),市内小中高校,オハイオ州立大学,市内中高学校(米国)に訪問し,教師間ネットワークの現状及び単元構造図の有効性について意見聴取した.台湾については,佐藤,本多,吉野らにより報告書を公開した.また,研究代表者が関わるカンボジア中学校学習指導作成,ブータン王国体育教師支援等において単元構造図ワークショップを実施し,新たな指導内容の検討に活用した.③については,研究代表者の桐蔭横浜大学において,小学校課程及び中高保健体育教員養成課程における実践とデータ収集,大学版単元構造図の開発及び日本体育科教育学会における公開を実施した.④については,都道府県市町村教育委員会における研修,広域連携ネットワークにおける実践等15回の実践とデータ収集を行っている.これらのことから,28年度研究の重点のみならず,全体的に研究が進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は,1. 単元構造図ワークショップを活用した教師養成カリキュラム及び現職教師用研修ツールの効果分析及び公表と,2.広域連携ネットワークシステムの論理モデルの他地域における効果・検証が研究の重点となる.1. 単元構造図ワークショップを活用した教師養成カリキュラム及び現職教師用研修ツールの効果分析及び公表については,28年度において,すでに実践マニュアルを掲載した中間成果報告書を送付した. これらをもとに,新しい学習指導要領への修正を行い,開発担当者及び協力大学における実践を通し,事前,事後質問紙調査,・形成的授業評価,・カリキュラム評価等について,改善方法等にフォーカスしデータを蓄積する. 2. 広域連携ネットワークシステムの論理モデルの他地域における効果・検証 引き続き,地域別広域連携ネットワーク参加者に対し,各地域参加者の目的及び有益性についての調査,広域連携ネットワークにおけるテーマが指導者の資質・能力に及ぼすインパクト,継続的参加が指導者の資質・能力に及ぼす影響,広域連携を汎化するための条件,方法の分析を行う予定である.なお,国内、国際学会、専門紙、教育委員会の主催する研修会や講習会等の様々な機会を活用して研究成果の公表,インターネットホームページを通じて成果をまとめた時点で順次公表を行っていく予定である.
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Research Products
(20 results)