2015 Fiscal Year Annual Research Report
マルチボディダイナミクスに基づく全身運動の解析方法の確立と応用
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15H03075
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
太田 憲 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科, 准教授 (10281635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬尾 和哉 山形大学, 教育文化学部, 教授 (60292405)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | スポーツ工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
スポーツのような多くの全身運動,例えば走行などの移動運動では大きな床反力を生成すること,投擲運動で は床反力を手や道具などに伝達することが運動の物理的な目的となっている.ところが,このような全身運動の逆動力学解析を目的とした多体系の運動方程式を構築する際,ニュートン・オ イラー法を用いることで解析は容易になるが,運動方程式に内力(拘束力)を陽に含むことから動力学的な冗長 性が生じ,さらには漸化式表現によって解くことからも,運動方程式の物理的な意味が捉えにくい.そこで,マルチボディダイナミクスに基づいて全身運動の逆動力学問題に適した運動方程式の導出方法を検討した.具体的には,仮想パワーの原理に基づいて多体系の運動方程式を整理した.これにより,身体のリンク機構の構造を定めれば機械的に多体系の運動方程式を導出でき,姿勢の変化によって地面反力をどのように目的とする部位に伝達できるかなどの,動力学的貢献度の理論的な整理を行った. また,効率よく力やエネルギーを伝達するための全身運動のメカニズムを明らかにするために,野球やゴルフなどのスイング運動における両手の力の使い方を理解するために,グリップに作用する左右の力とモーメントを分離して計測する道具を開発した.これと先ほどの多体系の運動方程式による解析によって,上半身(左右の腕)における,左右の動かし方の役割を解明することが期待できる.しかし,機器の構造設計に問題が見つかったため,引き続き改良を行っていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
グリップ力計測の機器の構造設計に問題が見つかったため,引き続き計測機器の改良を行っていく予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
グリップ力計測の機器の構造設計に問題が見つかったため,引き続き改良を行い,それを用いた実験後に解析を進める予定である.
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Research Products
(3 results)