2016 Fiscal Year Annual Research Report
デカルトの科学文献翻訳注解及び近世初期における学知の流通に関する多角的研究
Project/Area Number |
15H03152
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
香川 知晶 山梨大学, 総合研究部, 研究員 (70224342)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 伸夫 神戸大学, 国際文化学研究科, 名誉教授 (20219588)
竹田 扇 山梨大学, 総合研究部, 教授 (20272429)
但馬 亨 四日市大学, 関孝和数学研究所, 研究員 (30636246)
澤井 直 順天堂大学, 医学部, 助教 (40407268)
武田 裕紀 追手門学院大学, 基盤教育機構, 教授 (50351721)
池田 真治 富山大学, 人文学部, 准教授 (70634012)
坂井 建雄 順天堂大学, 医学部, 教授 (90114488)
安西 なつめ 日本大学短期大学部, その他部局等, 助教 (10768576)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | デカルト哲学 / 近世医学史 / 近世数学史 / 近世科学史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題ではデカルト哲学との関連で医学関連文献担当の研究班と数学・自然学関連文献担当の研究班との2班体制で研究を行い、前者の医学関連文献研究班は平成27年度・28年度の2年間で研究を終了し、その成果を28年度内に書籍として刊行するという研究計画の下、研究を遂行してきた。 その結果、平成28年3月に、医学関連文献担当研究班は関係者全員が参加して、『デカルト医学論集』を予定通りに法政大学出版局から刊行することができた。同書に収録したのは、デカルトの「解剖学摘要」「治療法と薬の効能」「動物の発生についての最初の施策」「味覚について」「人体の記述」の5編で、これらは従来いずれも未邦訳の論文である。さらに同書には、それぞれの論文の理解を容易にするために、翻訳作業に参加した研究分担者・研究協力者6名全員がそれぞれ各論文の解題及び論文成立の医学史的背景についての解説を執筆した。 他方、数学・自然学関連文献担当研究班は、こちらもまた当初の計画通り、平成27・28年の2年をかけて、翻訳研究作業を遂行し、29年度内にその成果を『デカルト数学・自然学論集』として刊行することを目指してきた。28年度には当該分野の海外の研究協力者であるフランス・ストラスブール大学フレデリック・デ・ビュゾン教授を9月に招聘し、日仏哲学会定期大会でデカルトの普遍数学をめぐる講演を行ってもらったのに引き続いて、本研究課題に特化したセミナーを開催し、翻訳予定の文献を中心に本研究課題研究分担者と徹底した討論、検討を行った。そうした作業を経て、平成28年度末には翻訳刊行のための基礎作業を完了することができた。今後は研究班内部での相互検討を一層推し進め、平成29年度には完全な形で書籍を刊行することを目指すこととしている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標の一つは医学関連文献研究班が担当していた『デカルト医学論集』を刊行することにあったが、予定通り、平成29年3月に法政大学出版局より同論集を刊行することができた。この翻訳では現在の国際的な研究状況を十分に反映することを目指しており、デカルト医学研究の権威フランス・デカルト研究センターのアニー・ビトボル=エスペリエス博士と緊密な打合せの下、作業を進め、完了することができた。刊行した論集には翻訳だけではなく、分量的にそれを上回る解題・解説を研究分担者全員が参加して収め、デカルトの文献の理解の促進を図ったことも特筆すべき成果だと考えている。 また、数学・自然学関連文献研究班は、上述のように、ストラスブール大学フレデリック・ド・ビュゾン教授との研究連携のもと研究を当初の計画通り進めている。 このように、本研究課題を遂行するために設置した二つの研究班は当初の計画に従って、各々の研究課題を着実に進めている。こちらも進捗状況は順調である。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度の平成29年度では、研究体制を数学・自然学関連文献研究班に集約し、年度内に『デカルト数学・自然学論集』を刊行することが目標となる。 上述のように、平成28年度内に関連する文献の翻訳草稿は各担当者によってすでにすべて完成されている。平成29年度にはそれらの草稿を、ド・ビュゾン教授とも従来通り連絡を取りながら、研究分担者相互で徹底的に検討し、決定稿と解題・解説を準備・完成する予定である。 これまでの研究の進捗状況からして、平成29年度も順調に研究を進めることは十二分に可能であり、年度内に著作の刊行にこぎつけられるものと予測している。
|
Research Products
(37 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Modulation of primary cilia length melanin-concentrating hormone receptor 12016
Author(s)
Hamamoto, A., Yamato, S., Katoh, Y., Nakayama, K., Yoshimura, K., Takeda, S., Kobayashi, Y. and Saito Y.
-
Journal Title
Cell Signal
Volume: 28
Pages: 572-584
DOI
Acknowledgement Compliant
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-