2015 Fiscal Year Annual Research Report
「平和」理論の構築-「和解」概念に着目した応用倫理学的アプローチ
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15H03153
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
越智 貢 広島大学, 文学研究科, 教授 (00152512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池辺 寧 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (00290437)
加藤 尚武 人間総合科学大学, 人間科学部, 客員教授 (10011305)
山内 廣隆 安田女子大学, 心理学部, 教授 (20239841)
村若 修 鹿児島女子短期大学, 児童教育学科, 教授 (30212260)
秋山 博正 くらしき作陽大学, 音楽学部, 教授 (30221716)
硲 智樹 広島大学, 文学研究科, 准教授 (30615480)
杉田 孝夫 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (40206412)
伊藤 潔志 桃山学院大学, 経営学部, 准教授 (40511788)
岡野 治子 清泉女子大学, キリスト教文化研究所, 特任研究員 (50204003)
眞嶋 俊造 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (50447059)
上村 崇 福山平成大学, 福祉健康学部, 教授 (50712361)
衛藤 吉則 広島大学, 文学研究科, 准教授 (60270013)
村田 貫信 山口東京理科大学, 工学部, 准教授 (70200293)
桐原 隆弘 下関市立大学, 経済学部, 教授 (70573450)
手代木 陽 神戸市立工業高等専門学校, 一般科, 教授 (80212059)
石田 三千雄 徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部(総科), 教授 (90127605)
後藤 弘志 広島大学, 文学研究科, 教授 (90351931)
上野 哲 小山工業高等専門学校, 一般科, 准教授 (90580845)
後藤 雄太 北海道情報大学, 医療情報学部, 准教授 (90610478)
濱井 潤也 新居浜工業高等専門学校, 一般教養科, 講師 (10612369)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 倫理学原論・各論 / 「平和」理論の構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、政治・社会・生命・環境・教育・宗教の領域ごとに〈和解概念を軸とした共通する平和理論の構築〉をめざした。理論面においては、内外の関連文献を渉猟する一方で、各領域における国内外の研究者と交流をはかることによって理論の汎用的な可能性を追求した。実践面では、研究の素材となる基礎データを集めるため、各領域がもつフィールドで調査を行った。 平成27年度の第19回例会では、古東哲明氏を招き、「根源的和解」の講演とそれを巡る討議を行った。他に社会領域から奥田秀巳「和解としての信頼」、宗教領域から西井美穂「西田幾多郎の絶対無における平和の可能性」、政治領域から山内廣隆「戦争と平和―西晋一郎の哲学について」の各発表が行われ、討議された。第20回の例会では、社会領域から桐原隆弘「ドイツの戦後和解と『故郷権』」、宗教領域から後藤雄太「東洋哲学における〈自己への配慮〉と〈平和〉―ガンディーとティック・ナット・ハンの思想と実践から―」、教育領域から伊藤潔志「教育基本法における『教育の宗教的中立性』と和解」、政治領域から杉田孝夫「ヴァイツゼッカーと戦後ドイツにおける『和解』の政治哲学(3)―東方政策とヴァイツゼッカー―」が発表された。 以上の発表、討論を含めた各領域での研究成果は、研究雑誌『ぷらくしす』において公刊した。本年度の研究活動を通じて、和解・平和を実現するための現実的な手立てが各応用倫理学領域から追及されたものと言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二度の研究会(第19、20回広島大学応用倫理学プロジェクト研究センター例会)を行うことによって、本年度の目標であった「和解概念を軸とした平和理論の構築」を進めることができた。またその研究成果報告書として、3月に雑誌「ぷらくしす」第17号を刊行した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、政治・社会・生命・環境・教育・宗教の各領域において解明された、〈「和解‐平和」論の総合〉をめざす。具体的には、それまでに各領域で構想した「和解」概念と「平和」理論を総合的に紡ぎ出す。研究内容については、各自、論文等の形で整理し、学会や研究会、著作として公表していく。
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Research Products
(17 results)