2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H03157
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
水上 雅晴 中央大学, 文学部, 教授 (60261260)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小幡 敏行 横浜市立大学, 都市社会文化研究科, 准教授 (10285158)
鶴成 久章 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (20294845)
名和 敏光 山梨県立大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (30291868)
末永 高康 広島大学, 文学研究科, 教授 (30305106)
武田 時昌 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (50179644)
石井 行雄 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60241402)
近藤 浩之 北海道大学, 文学研究科, 教授 (60322773)
高田 宗平 大阪府立大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (80597188)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 年号 / 漢学 / 文献学 / 漢籍 / 術数 / 難陳 / 校勘 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度も年号資料の調査と考察を継続するかたわら、研究組織の構成メンバーは、国内外での学会に積極的に参加し、研究報告を行った。特筆すべきは、国立歴史民俗博物館において、三つの大きな行事を実行したことである。それは特集展示「年号と朝廷」、歴博フォーラム「年号と日本文化」、国際シンポジウム「年号と東アジアの思想と文化」である。 特集展示を実施するためには、展示物の選定、展示パネル、解説シートや広報用ポスターの作成など多岐にわたる準備が必要であったが、研究組織として十分な協力体制を築くことができたので、研究成果を社会に還元する上で大きな意味を持つ事業を成功させることができた。研究報告がなされた歴博フォーラムと国際シンポジウムにも多くの参加者が集まり、研究成果を可視化し共有する面で大きな進展が見られた。同じく二十名を超える研究者からの報告がなされた国際シンポジウムは、報告者の中から第二回目を実施してほしいと声が挙がってきたばかりか、参加者として会場にいた出版社の編集者から論文集出版に関する相談がなされたほどの盛況であった。そこで、当初の計画には無かったが、次年度にも年号に関する学術会議を開催することに加え、論文集の出版準備も進めることを決めた。 これまで三年間準備を進めてきた年号資料の影印出版事業が『日本漢学珍稀文献集成(年号之部)』(上海社会科学出版社)全5冊、5千頁が本年度内に出版されたことで、研究計画を構成する大きな柱の一つが完成した。収録した資料に対する解題を日中二カ国語で記したので、国際的な学術成果の発信も行うことができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は、国立歴史民俗博物館において、特集展示「年号と朝廷」、歴博フォーラム「年号と日本文化」、国際シンポジウム「年号と東アジアの思想と文化」の三つの大きな行事を開催し、とりわけ展示には複数の新聞社から取材を受け、紙上に関連記事が掲載されるなど、研究成果の可視化の点で大きな進展が見られた。のみならず、これらの事業を通して得られた成果は、さらに研究論集として商業出版されることが既に決定している。 以上とは別に、研究事業の柱の一つとして進めてきた年号資料の影印出版事業が『日本漢学珍稀文献集成(年号之部)』という形で実現を見た。 これらの状況から判断して、上記の評価を下しても大過ないと考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究計画を構成する年号資料の影印出版事業は既に実現できたが、『元秘別録』の翻刻・校注作業など、未完成の事業がいくつか残っているのに加え、年号論集の出版準備という新たな事業を実施することに決めたので、最終年度である次年度にはそれらを確実に実行することに専念する。本年度、主要な事業の多くが実現できたので、特段の推進策を講じる必要がある研究項目は無いと思われる。
|
Research Products
(11 results)