2016 Fiscal Year Annual Research Report
Regional Studies on Religion and Well-being in depopulating Japan
Project/Area Number |
15H03160
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
櫻井 義秀 北海道大学, 文学研究科, 教授 (50196135)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 資津子 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 教授 (20325757)
板井 正斉 皇學館大学, 教育開発センター, 准教授 (40351225)
川又 俊則 鈴鹿大学短期大学部, 生活コミュニケーション学専攻 生活コミュニケーションコース, 教授 (40425377)
平藤 喜久子 國學院大學, 研究開発推進機構, 教授 (50384003)
猪瀬 優理 龍谷大学, 社会学部, 准教授 (60455607)
寺沢 重法 北海道大学, 文学研究科, 助教 (60632156) [Withdrawn]
冬月 律 麗澤大学, 外国語学部, 講師 (70726950)
ホメリヒ カローラ 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (60770302)
李 賢京 東海大学, 文学部, 講師 (80584333)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ウェルビーイング / 宗教意識 / 宗教行動 / 主観的幸福感 / スピリチュアリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本科研中、繰り越し分の実績であるが、下記の通りである。 研究代表者が病気加療のために遅滞していたウェルビーイングと宗教にかかるアンケート調査経費(調査会社へ依頼し、データセットの計量分析を研究分担者と共に行う)に繰越額を充当して、2017年の5-6月に1200名を対象とした総合的社会調査を日本リサーチセンターに依頼して行った。 その分析結果に基づき、2017年10月に合衆国ワシントンで開催されたピューリサーチセンターで日本人の宗教意識・行動とウェルビーイングにかかる研究報告を行った。 主な知見としては、1)伝統的な先祖祭祀や年中行事の祭儀の実践者および慣習としてそれらの宗教慣行を行っているものは行っていないものよりも幸福感が高く、2)逆に、占いやスピリチュアルな宗教意識を有しているものの宗教行動は幸福感を低めていることが統計的に明らかにされた。それらは被調査者の家族構成や社会階層などを統制しても有意であった。ただし、本調査では一般的な宗教意識と宗教行動がなぜ幸福感と結びつくのかということに関して、具体的なソーシャル・キャピタルや組織への所属との関連やそこから得られるサポート資源との関連などをくわえたモデル化までいたっておらず、さらなる分析が必要である。この点に関しては、同センターにおける発表でも海外の研究者から指摘されたことであった。いずれにしても、本科研のハイライトである総合的社会調査にかかる調査報告をピューリサーチセンターのワークショップで行い、アジア研究の専門家数十名と共有できたことは有益であった。 最後に、この充当分では他の研究分担者・協力者等の研究は行っていない。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
総合的社会調査を実施して、宗教とウェルビーイングにかかる調査データを得ることができ、研究代表者と北海道大学の大学院生が研究発表を行い、現在、成果を報告書にまとめている段階である。
|
Strategy for Future Research Activity |
日本人の宗教意識・行動とウェルビーイングにかかる研究の報告書を研究代表者と協力者の共著で北海道大学文学研究科紀要に複数回で報告書を執筆し、2019年度の書籍である櫻井義秀編『宗教とウェルビーイング』北海道大学出版会に向けてさらにブラッシュアップした原稿を用意する予定である。
|
Research Products
(31 results)