2018 Fiscal Year Annual Research Report
Ideological Basis of Happiness, Continuation, and Well-being: approach to the range and advantages-disadvantages of utilitarianism
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15H03164
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
深貝 保則 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 教授 (00165242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 和信 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 教授 (30198387)
森村 進 一橋大学, 大学院法学研究科, 特任教授 (40134431)
山崎 聡 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 准教授 (80323905)
小畑 俊太郎 甲南大学, 法学部, 准教授 (80423820)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ウェルビーイング / 幸福 / 功利主義 / 存続 / 倫理 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者の所属先の客員教授 (Visiting Professor) 制度を活用して、コリン・タイラー教授 (Professor Colin Tyler, 英国・ハル大学)を招聘し、幸福と公共善を軸とした共同研究を展開した。研究組織メンバーのほか関連研究者が加わる形で複数のワークショップを設定し、近代以降とりわけ現代におけるウェルフェアの社会的規範的基盤をめぐり日英間の比較思想的な検討を行なった。なかでも近年のヨーロッパにおける文化的な摩擦や、日本を含む先進国の格差社会化などを踏まえ、社会的な不安に焦点を当てた検討を行なった。むろんいわゆるイギリス理想主義を専門とし、公共善をいわば自明の共通目的として捉えるタイラー教授と、多様性を尊重したリベラルな思考を軸に置く何人かの研究組織メンバーとのあいだには見解の違いがある。そのほか、国際功利主義学会での報告をはじめ国外研究者との議論の機会を設けた。 研究組織メンバーの成果を活かしつつ、複数の若手研究者を含めたセミナーを継続的に行なった。そのなかで不老不死の願望と幸福感 / 幸福観との関わりや、自然制約のもとでの食の安全との関わりなど、多岐にわたる論点での議論を積み重ねた。幸福はおのずと安定的に施され、あるいはその中身が思い描かれるわけではなく、また、加工物を含む二次的自然の社会的配分や、対人的・文化的な摩擦と妥協などの局面のなかでも揺らぐ。これらを、一面では近年の幸福概念をめぐる類型論(快楽説、欲求実現説、客観的リスト説)を活かして内面的な領域の問題として捉えつつ、他面で社会的政策的な基盤整備を介しての支援や補完の可能性とその限界をめぐって考察した。これら成果は研究組織メンバーの論稿や学会報告としても発表された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)