2016 Fiscal Year Annual Research Report
近代京都の美術・工芸に関する総合的研究-制作・流通・鑑賞の視点から-
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15H03169
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
並木 誠士 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 教授 (50211446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 敬二 京都精華大学, デザイン学部, 教授 (00434738)
中尾 優衣 独立行政法人国立美術館京都国立近代美術館, 学芸課, 研究員 (00443466)
高木 博志 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (30202146)
木立 雅朗 立命館大学, 文学部, 教授 (40278487)
田島 達也 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 教授 (40291992)
実方 葉子 公益財団法人泉屋博古館, 学芸課(本館), 学芸課長 (40565587)
三宅 拓也 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 助教 (40721361)
和田 積希 京都工芸繊維大学, 美術工芸資料館, 特任助教 (50746112)
中川 理 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 教授 (60212081)
前崎 真紗子 (山本真紗子) 立命館大学, 文学部, 非常勤講師 (70570555)
青木 美保子 京都女子大学, 家政学部, 准教授 (80390102)
松尾 芳樹 京都市立芸術大学, その他部局等, 学芸員 (80728105)
矢ヶ崎 善太郎 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (90314301)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 近代京都 / 伝統工芸 / 染織 / 陶芸 / 近代日本画 / 近代洋画 / 美術学校 / 博覧会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、明治時代の京都における美術・工芸を、(1)制作、(2) 流通、(3)鑑賞という三つの視点から分析し、京都における美術・工芸の近代化の実態を明らかにすることである。作品研究、作家研究に加えて、(1)制作については、近代の特性としての学校教育や化学的知識の導入などを、(2)流通については、博覧会や雑誌メディアなどを、(3)鑑賞については、生活空間の変化や趣味の問題などをも視野に入れて、多角的な観点から近代京都の美術・工芸の展開を明らかにする。 今年度は、まず、2回の研究会を実施して、分担者・協力者からの研究発表をおこなった。「武田周次郎関係資料について」「友禅協会の図案募集」のような染織研究、「錦光山宗兵衛について」「五条坂の登り窯について」などの陶芸研究、「「土田麥僊の初期作品」「谷口香きょうと京都の歴史画」「浅井忠と京都高等工芸学校収蔵作品」などの絵画研究、「博覧会における美術館/工芸館」「商品陳列所について」のような建築と場の研究というように多角的な報告があり、研究を具体的に深めてゆくことができた。 また、成果の一端を『図案からデザインへ-近代京都のデザイン教育』(淡交社、2016年)『京都 近代美術工芸のネットワーク』(思文閣出版、2017年)として公にすることができた。 作品調査は、分担者・協力者の個別調査に加え、福山市の個人宅に合同で調査に行き、おもに陶芸関係の資料の収集をすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究会を定期的に実施することができ、それぞれの研究会でも5-6本の発表・報告がおこなわれている。また、前年度からとりまとめていた美術教育資料をまとめた出版もすることできたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度以降も、研究会を定期的に実施し、また、合同の調査、個別の調査も引き続き実施をする。さらに、本科研の成果となる論文集の刊行も目指しており、分担者・協力者は、各自の調査・報告を論文にするための準備を進めている。国際会議や海外での調査および成果発表も念頭に置いて、研究を進めてゆきたい。
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Research Products
(11 results)