2015 Fiscal Year Annual Research Report
移動表現による言語類型:実験的統一課題による通言語的研究
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15H03206
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松本 曜 神戸大学, その他の研究科, 教授 (40245303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉成 祐子 岐阜大学, 留学生センター, 准教授 (00503898)
河内 一博 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 准教授 (00530891)
長屋 尚典 東京外国語大学, その他部局等, 講師 (20625727)
古賀 裕章 慶應義塾大学, 法学部, 講師 (40597241)
高橋 清子 神田外語大学, 外国語学部, 准教授 (50364922)
今里 典子 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (90259903)
守田 貴弘 東洋大学, 経済学部, 講師 (00588238)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 移動動詞 / 類型論 / 経路 / 直示 / 実験 / 意味論 / 認知言語学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、初年度として、研究を行うための備品などの整備を行うほか、文献や今までの研究成果に基づき、どのような実験調査を行うかを検討し、実験プログラムの作成と一部の言語における本調査を行った。これは、今後の考察の基礎になることである。 まず、4-6月に、中心的なメンバーで研究会を行い、先行研究の検討を研究課題と仮説の設定を行った。それに基づき、実験のデザインとビデオの撮影を行った。実験調査は、コンピュータで、ビデオ映像を提示し、それを実験協力者(被験者)に言語で表現してもらい、その発話を録音するというものである。撮影した状況は、階段を上ヘ、階段を下へ、建物の中ヘ、建物の外ヘ、川に沿って、道を渡って、などの一連の移動事象で、同時に複合的な例(下りながら箱の中に入るなど)も扱った。全部で44のクリップを選定し、ブラウザーで作動できる実験プログラムを作成した。日本語版と英語版を作成し、他の言語にも対応できるようにした。 そのプログラムを用いて、いくつかの言語で本実験を行った。日本語、英語、シダーマ語である。また、以前に作成された実験プログラムを用いて、イロカノ語における実験調査を行った。また、これらの形で得られたデータを分析するための方法についての話し合いを、代表的なメンバーが集まって検討し、専用エクセルシートの作成に入った。 その一方で、今までの英語、日本語、イタリア語に関する研究成果を検討して、類型論的考察を行い、学会において研究発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年の計画として、先行研究の検討を研究課題と仮説の設定、及び実験プログラムのデザインとビデオの撮影、プログラムの作成、試実験、さらに一部の言語における本実験を予定していた。実際のところ、ほぼ予定通りに、これらを行うことができた。実験調査を行ったのは、日本語、英語、シダーマ語、そしてイロカノ語である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に作成した実験プログラムなどを用いて、平成28年度にはさらに多くの言語で実験調査を行い、データを収集する。それと同時に、データの分析方法に関する検討を進め、収集したデータの分析を進める。その上で、類型論的な考察を行う。
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Research Products
(34 results)