2015 Fiscal Year Annual Research Report
国際関係理論と日本外交史の対話―歴史的知見の理論化と理論的知見の歴史研究応用―
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15H03325
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
大矢根 聡 同志社大学, 法学部, 教授 (40213889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 大蔵 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (50350294)
佐々木 卓也 立教大学, 法学部, 教授 (60202090)
村井 良太 駒澤大学, 法学部, 教授 (70365534)
井上 正也 成蹊大学, 法学部, 准教授 (70550945)
多湖 淳 神戸大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (80457035)
石田 淳 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (90285081)
葛谷 彩 明治学院大学, 法学部, 准教授 (90362558)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 国際関係理論 / 日本外交史 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に基づいて、平成27年7月3日に研究プロジェクトの進め方について打ち合わせを行い、続いてメンバー(分担者および代表)が必要な文献の収集、過去の理論・歴史対話に関する検討、それらのための国内外における調査を進めた。 また、過去の理論・歴史対話に関する聞き取り調査や、現在における理論・歴史対話の可能性とその方法の検討のために、メンバーと外部の研究者が研究会を開催し、報告と議論を行った。すなわち、10月18日に福島啓之氏(東京大学)が「戦後日本の関係修復外交―理論的歴史分析の課題と展望に関する一試論として」と題して、11月7日には川﨑剛氏(サイモンフレーザー大学)が「日本外交研究における理論と歴史の統合をめざして―一つの実践例」と題して報告を行った。また平成28年3月12日には、保城広至氏(東京大学)に「戦後日本外交の歴史分析と理論構築―特恵貿易政策の事例」と題する報告をお願いし、3月13日には、大矢根(同志社大学)が「日本における理論・歴史対話の『成功』例?―対外政策決定・日本外交史対話の再考」を報告し、それぞれについて議論した。 これらを通じて、日本外交をめぐる従来の理論研究と歴史研究の乖離状況とその背景、一定の対話のポイントなどについて検討を進め、メンバーが知見を蓄積することができた。同時に、今日の対話の困難と可能性についても、共通認識を築いてゆく手がかりが得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過去における理論・歴史対話について、先達や以前に関連する研究を試みた研究者を招いて聞き取り調査を進める点については、依頼した研究者の予定もあり、本年度は必ずしも十分に実施できなかったが、平成28年度前半に実施する予定が決まっている。とはいえ、メンバーが個々に国内外の図書館・史料館等で資料収集を進め、国際学会における議論などを通じて検討を進めている。その一端は「研究実績の概要」に記したように、研究会において報告した。また、アメリカやドイツにおける理論・歴史対話の状況については、平成28年度前半にメンバーが報告する予定が決まっている。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の「現在までの進捗状況」に記したように、過去における理論・歴史対話に関する聞き取り調査は今後に本格化し、メンバーによる研究報告も予定している。 平成28年度には、研究計画に従って文献収集と検討を続け、国内外における調査を本格化してゆく。それと並行して、上記の聞き取り調査と研究報告のために、京都および東京において研究会を開催する予定にしている。 以上の作業を踏まえて、平成28年度には、今日的な理論・歴史対話の方法に関する検討に着手し、歴史研究に応用できる理論的知見と日本外交史研究の蓄積に基づいた外交パターンを摸索してゆく。
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Research Products
(20 results)