2016 Fiscal Year Annual Research Report
経済理論の大衆化から経済政策の形成へ:テキストマイニングを応用した実証研究
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15H03330
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
下平 裕之 山形大学, 人文学部, 教授 (30282932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小峯 敦 龍谷大学, 経済学部, 教授 (00262387)
福田 進治 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (00322925)
古谷 豊 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (00374885)
舩木 恵子 武蔵大学, 総合研究所, 研究員 (00409369)
本郷 亮 関西学院大学, 経済学部, 教授 (80382589)
松山 直樹 兵庫県立大学, 経済学部, 講師 (80583161)
金井 辰郎 東北工業大学, ライフデザイン学部, 教授 (90332022)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 経済理論 / 大衆化 / テキストマイニング / 実証研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度1年間で3回の経済思想研究会を開催した。平成28年度の研究実績として、テキストデータ解析手法の検討、資料の分析・収集、研究成果の刊行、国内外における学会報告、国際ワークショップの開催を挙げることができる。 1 解析手法の検討:『ベヴァリッジ報告』およびケインズのBBCラジオ放送に関するテキストマイニング分析を行い、頻度分析・多変量解析・複合語分析等の有効性、およびケインズの大衆に向けたラジオ放送と専門書における言説との相違が確認できるかを検討した。 2 資料の分析・収集:経済思想研究会において各研究者が分担し、主要な経済学者の一次文献・未交換資料等の収集、テキストデータ化、分析等を行った。 3 研究成果の刊行・学会報告:ケインズ経済思想のベヴァリッジへの波及過程、経済学の大衆化に影響を与えたハリエット・マーティノウの経済思想に関する論文等を刊行した。また研究代表者・分担者がそれぞれ国内、海外において本研究テーマに関連した学会報告を行った。 4 国際カンファレンスの開催:エディンバラ大学のThomas AhnertとUnderwood International College, Yonsei UniversityのCharles Bradford Bowを招いてThe 56th Meeting of the Study Group for Economic Thought (Joint Conference with Research Group on the Adversary System in Eighteen Century Britain)を東北大学川内南キャンパスで開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画書においては、著名な経済理論の原典の収集、解析を行うこととしていたが、経済思想研究会における資料の検討が進んでいるとともに、次年度の中心的課題となる原典と大衆向けの語彙の変化に関する基礎的分析にも着手したことから、本研究課題はおおむね順調に推移していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度は、経済学者のオリジナルな言説と新聞・議会証言録・教科書・通俗書等で変容された語彙を比較・検討し、有意なデータを得るための分析手法の検討およびその実践を行う。特に過去の新聞記事・議会証言録等の大規模テキストデータを扱う際の手法・課題についても検討を行う。
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Research Products
(14 results)