2016 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニティ再生に向けた地域福祉実践理論の構築とその研究方法論の確立に関する研究
Project/Area Number |
15H03434
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Research Institution | Japan Lutheran College |
Principal Investigator |
市川 一宏 ルーテル学院大学, 総合人間学部, 教授 (50159836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
室田 信一 首都大学東京, 人文科学研究科, 准教授 (00632853)
原田 正樹 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (40287793)
小松 理佐子 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (40301618)
妻鹿 ふみ子 東海大学, 健康科学部, 教授 (60351946)
菱沼 幹男 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 准教授 (80406347)
永田 祐 同志社大学, 社会学部, 准教授 (90339599)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 地域福祉 / 地域福祉計画 / 市民度 / 民生委員 / 地域コミュニティ / ガバナンスと協働 / 地域ケアシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究実績の概要】 本研究では、コミュニティ再生に向けた地域福祉実践理論の構築をめざし、「地域間比較研究」「地域福祉理論研究」「国際比較研究」の3本立てで実施している。2015年度は「地域間比較研究」を中心に実施したが、2016年度は「地域福祉理論研究」と「国際比較研究」に主軸を置いて、以下の2点に焦点を絞って研究を行った。 1つ目は、「地域福祉計画の策定を通して介入された、地域・住民の視点から、その有効性・妥当性を検証する」。この目的を果たすために、文献研究を行うとともに、2015年度にインタビュー調査を行った、東京都三鷹市・長野県茅野市・宮崎県都城市の3市を対象に、量的(アンケート)調査を実施した。行った調査は、①民生委員を対象とした意識調査(全数調査)、②市民を対象とした意識調査(1000人無作為抽出調査)、③3市がある都県内の自治体を対象とした計画の策定状況に係る調査(全数調査)、の3種類の調査である。 2つ目は「『市民度』を高めることに寄与するような『参加』及び『自治』、『協働』の推進、『権力構造』の把握とそれへの介入があれば、地域福祉の良好なパフォーマンスが展開されているといえるのではないか」という仮説の検証である。この目的を果たすため、文献研究を行い、そこで導き出された『市民度』を図る指標をふまえ、3市の民生委員やボランティア・市民活動者、行政・社協職員等に対するインタビュー調査を再度行うこととし、2016年度は都城市で実施した。2017年度は三鷹市・茅野市で行う予定にしている。 さらに、海外における動向を把握するため、「国際比較研究」の一環としてアメリカでコミュニティを基盤とした活動をしている研究者に対しインタビュー調査をするとともに、ロサンゼルスに赴き、コミュニティを基盤に活動しているNPOへのインタビュー調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015年度のインタビュー調査および文献研究から導き出された論点をふまえ、量的(アンケート)調査を3市を対象に実施することができた。また、3市においてインタビュー調査を再度行うこととし、3市のうち1市ですでに実施し、残り2市も2017年度に実施することとしている。さらに、国際比較研究として、国内でアメリカの研究者に対するインタビュー調査を行うとともに、現地へ赴き、NPOの視察とインタビュー調査も実施した。以上から、本研究は、概ね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度は、2016年度に行った①民生委員を対象とした意識調査(全数調査)、②市民を対象とした意識調査(1000人無作為抽出調査)、③3市がある都県内の自治体を対象とした計画の策定状況に係る調査(全数調査)、3種類の量的調査の集計分析を行う。加えて、再インタビュー調査が終わっていない2市において、民生委員、ボランティア・市民活動者、行政・社協職員等に対するインタビュー調査を実施し、そのデータの分析を行う。そのうえで、「研究シンポジウム」を2018年1月に開催し、研究成果を報告する予定である。
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Research Products
(3 results)