2015 Fiscal Year Annual Research Report
日本型教育行政システムの構造と史的展開に関する総合的研究
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15H03480
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Research Institution | Gifu Women's University |
Principal Investigator |
梶山 雅史 岐阜女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60066347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板橋 孝幸 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (00447210)
白石 崇人 広島文教女子大学, 人間科学部, 准教授 (00512568)
金井 徹 尚絅学院大学, 公私立大学の部局等, 講師 (00532087)
須田 将司 東洋大学, 文学部, 准教授 (00549678)
清水 禎文 東北大学, 教育学研究科(研究院), 助教 (20235675)
佐藤 高樹 帝京大学, 文学部, 講師 (20549711)
佐藤 幹男 石巻専修大学, 人間学部, 教授 (30142904)
軽部 勝一郎 熊本学園大学, 経済学部, 准教授 (30441893)
大迫 章史 仙台白百合女子大学, 人間学部, 准教授 (60382686)
坂本 紀子 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (40374748)
新谷 恭明 九州大学, 学内共同利用施設等, 教授 (10154402)
山田 恵吾 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (30312804)
前田 一男 立教大学, 文学部, 教授 (30192743)
陳 虹ブン 平安女学院大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (60534849)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 教育学 / 教育史 / 日本型教育行政システム / 教育会 |
Outline of Annual Research Achievements |
全体研究会を3回設定し、研究組織として教育史学会において1回のコロキウムを提供した。研究会としての報告件数は11件(個人の所属学会における研究報告は除く)であった。ここでは、2015年9月に開催された教育史学会コロキウムでの研究報告を中心として研究実績の概要を述べる。 白石崇人報告「日本教育会解散後における中央教育会の再編」は、日本教育会の再改組から解散へ、中央教育会の「存続」について、その経緯を詳細に明らかにした。新たな研究成果として下記の4点を上げることができる。①中央教育会の再編には、日教組や文部省・占領当局ばかりではなく、信濃教育会等の地方教育会の意向が反映された。②1950年代に継承された中央教育会の機能は、都道府県教育会間の連絡機能、校長会等の諸団体の統括、職能向上のための教育研究事業などであった。③中央教育会の再編は日教組の教育研究活動強化に影響を与えた。④1940年代以降の中央教育会の再編は、教育の専門性・権威の確立を目指して1952年の日本連合教育会の結成となる。 佐藤幹男報告「「教育会」の遺産は戦後にどう継承されたのか」は、以下の2点について明らかにし、また新たな研究課題を提示した。①教員の資質向上を目的する教育会の機能は、戦後、校長会によって継承されたことを示し、戦前と戦後を繋ぐ組織としての校長会の研究の重要性を指摘した。②城戸幡太郎の教育研究所の構想を契機として各地に教育研究所が設置された。城戸に代表される戦後の教育研究所の設置の理論と経緯について、戦前の教育会との関わりを明らかにすること、その上でその意義と限界を明らかにする必要のあることを指摘した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年3回の全体研究会(7月、9月、1月)を開催し、11件の研究報告があった。また9月の教育史学会でコロキウムを開催し、学会に対して研究情報を提供することができた。 さらに日本教育史研究会からの依頼があり、機関誌に「教育会史研究の課題と展望」を執筆し、日本型教育行政システムの重要な媒体をなす教育会について次のような観点から論及した。 1.教員養成・教員研修事業、2.教育職能団体としての教育会における教育研究、3.教育会の教員統制 構造と機能、4. 戦時期「翼賛団体」としての教育会、5.教育会の終焉ー教育会から教員組合へ、6. 史料のひとつとしての府県教育会機関誌、7. 外地における教育会の組織と機能、8. 教育情報回路としての教育会。以上の研究課題と展望を研究の進行状況として学会に公開した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従い、定期的な全体研究会を開催することにより、研究組織としての方針を確認しつつ、研究を推進する。
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Research Products
(11 results)