2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15H03482
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 高康 東京大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (30291321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平澤 和司 北海道大学, 文学研究科, 教授 (30241285)
中澤 渉 大阪大学, その他の研究科, 准教授 (00403311)
古田 和久 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (70571264)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 教育 / 社会階層 / ESSM2013 / 教育社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、すでに2013 年度に実施された『教育と仕事に関する全国調査』(ESSM2013)プロジェクトの研究成果をさらに応用的に発展させ、従来は十分な実証的基盤を持ち切れなかった「教育体験と社会階層」という古くて新しいテーマについて、ESSM2013という信頼性の高いデータに裏付けられた理論的展開を新たに目指そうとするものである。この目的の達成のために初年度である平成27年度は、1)研究環境の整備、2)全体会合の開催(各領域ユニットの立ち上げ、およびESSM2013 データの分析状況の報告)、3)各領域ユニット内の打ち合わせ、4)各メンバーのESSM データ再分析の開始、5)再分析結果の学会等への報告・論文投稿(一部)、6)英文投稿を見据えた翻訳・校閲の実施(一部)の6つの課題を目標として研究を進めた。 1)については、パソコンや解析ソフトの購入など基本的な設備・備品の整備を予定通り進めることができた。2)については、研究メンバーの調整がつかず延期となったが、メール等で一定の協議を進めることができた。3)についても各ユニットごとにデータ分析を予定通り進めた。4)および5)については、再分析結果を前倒しで取りまとめる方向となり、出版計画を具体的に進めることができた。6)については、分析結果の一部を英文翻訳してて、投稿や英文出版の準備を順調に進めることができた。次年度は、こうした成果を土台として、さらに研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の特徴は、先行する調査研究を土台としながら研究発信を重視して研究を進めていくところにある。当該年度の成果としてはまだ具体的なものはないが、当初計画していた通り、和文出版の話は具体化し、出版社も決定し、現在かなり準備が進行している段階である。順調にいけば来年度出版できる可能性がある。また、英語による海外発信の準備も着実に進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
1年間研究を推進してきて、当初予想していたよりも、個別の研究分担ユニットが機能しにくく、資金管理上も煩雑であることが明らかになった。それは研究参画者の人数があまり多くないことに起因すると判断されるため、次年度からは緩やかに研究ユニットは維持しつつ、組織としては研究分担者を具体的に決めずに柔軟に対応することにした。28年度は投稿や各種媒体への発信をふやしていきたい。
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