2016 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative study on the CAP-STEM type Academic Profession in the Knowledge based Society
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15H03487
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
有本 章 広島大学, 高等教育研究開発センター, 名誉教授 (00030437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大膳 司 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (60188464)
黄 福涛 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (60335693)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 知識基盤社会 / CAP / STEM / 大学教授職 / 国際比較研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の主な活動は、(1)共同研究会の開催,(2)国際アンケート調査の検討、(3)研究成果の発表、(4)文献収集、の4つである。 (1)主題である「知識基盤社会のCAP-STEM型AP」に関する理論研究を各共同研究者で進めた。 (2)30カ国が参加して平成30年12月までに実施予定の「大学教授職に関する国際調査」の検討会が韓国と日本(広島)で開催され、調査票の最終案を作成した。 (3)世界各国(日本、中国、台湾、韓国、香港、ブラジル、ポルトガル)の国際会議等で、以下の4つの調査成果の報告を行った。①日本の研究論文生産数の説明変数を検討したところ、物理学分野において、9年前の大学院学生数との間に有意な関連性が確認された。②日本の大学は、世界大学ランキングや経済のグローバル化に対応するため、研究成果をあげるため一流の外国人研究者を雇用したり、英語を使用する授業を増やすために外国人教員を雇用している。外国人教員が、日本の大学で仕事を続ける上で、本人だけではなく家族の日本語や日本文化への適応といった課題は残されており、大学がどのように支援していくかが重要な課題となっている。③ヨーロパの中世大学以来発展した講座制を明治期に移植して日本的に応用した「日本型講座制」は1894から2007年まで持続して、理系においてアジアで1位のノーベル賞受賞者を輩出した功績は大きい。しかし、米国の学科制に比較して学問の発展への貢献度が弱いことを種々の理由から検証した結果、21世紀において講座廃止後の国際競争力を有する大学組織の改革が問われることを明らかにした。④外国人教員の任用に関する研究を行った結果、日本の大学では諸外国の大学に比較していまだ任用度が低いので、その現状を踏まえて今後任用度を極力高めることが大学の国際化にとって重要な課題であることを明らかにした。 (4)大学教授職関連文献・資料を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画に含まれていた①理論研究や②研究成果の国内的・国際的発信についてはほぼ順調に進んでいる。国際比較調査を行うための③大学教授職アンケート調査票の作成は、内容の検討に時間が取られたため当初予定していた時期よりも半年遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
①理論研究:主題である「知識基盤社会のCAトSTEM型AP」に関する理論研究。②文献・資料収集:主題に関する国内外の文献・資料等の収集。③STEMの一環として日本の大学院生及びボスドク対象の予期的社会化・学問的社会化に関する調査の実施。④STEM調査の質問紙調査の実施。⑤国内研究会開催:本研究の共同研究者が集まって研究の打ち合わせを行う。⑥訪問調査:外国(欧州・北欧・北米・南米・アジア・オセアニアなど)の各システム・モデルの展開過程に関する事例研究。
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Research Products
(27 results)