2016 Fiscal Year Annual Research Report
Actual state and perception of teacher's workload under globalization
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15H03490
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
油布 佐和子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (80183987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中澤 渉 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (00403311)
保田 直美 佛教大学, 教育学部, 准教授 (00751794)
紅林 伸幸 常葉大学, 教育学部, 教授 (40262068)
高島 裕美 拓殖大学北海道短期大学, その他部局等, 助教 (40751128)
川村 光 関西国際大学, 教育学部, 教授 (50452230)
川上 泰彦 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (70436450)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 教師の勤務環境 / 雇用契約 / 新自由主義的教育改革 / 教員組合 |
Outline of Annual Research Achievements |
一年目の研究計画が予定通り実施できなかったため、その課題を含みながら2年目の課題を実施した。 1)アンケート調査:教師の勤務環境や意識についての時系列調査を実施する予定であったが、この方法や内容をめぐって、科研メンバー内での議論が続き、意見の一致を見ることができなかったこと、メンバーのそれぞれが独自で類似の調査研究に従事していたことから、アンケート調査の予定を大きく変更し、年度末に実施にこぎつけた。ただし、時系列的な考察をするためには、対象地に課題を残したことから、一部は次年度に持ち越すことになった。 2)海外比較調査:教員の労働環境をめぐって運動を展開しているシカゴを体調地として絞り、シカゴの教員、シカゴ教員組合にインタビュー調査を実施した。シカゴ当局による新自由主義的な教育改革のために、評価等に基づき学校統廃合(school-closing)が強行されていること、これが、教育の公正という観点からも問題であり、また教師の勤務環境をも脅かす(教師は学校に雇用されるため、学校統廃合により失職する)ことから、保護者と教員による「新自由主義」についての学習会を組織したりするなどの活動をしており、その実態について聞き取りを行った。また、シカゴ教員組合からは組合と教育委員会との協約(agreement)野冊子を入手するとともに、<契約による雇用>の実情について情報を得ることができた。 <契約><協約>という雇用関係が全ての基本になっていること、そのための組合の意義等、日本とは異なる条件の存在を改めて認識することになり、次年度の海外比較調査の焦点を見出すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
一年目の計画が予定通り実施できなかったために、全体としてその遅れを引きずっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の遅れを取り戻せていないので、次年度の計画がタイトなものになる予測である。まとめのための十分な時間が取れない可能性が大きいが、分析・考察を可能にする海外比較調査とアンケート調査の実施は、予定通り行う予定である。
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Research Products
(3 results)