2015 Fiscal Year Annual Research Report
教育格差是正のための社会的セーフティネットシステム形成に関する総合的研究
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15H03492
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
岩崎 久美子 国立教育政策研究所, 生涯学習政策研究部, 総括研究官 (10259989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊 浩子 国立教育政策研究所, 生涯学習政策研究部, フェロー (00727688)
笹井 宏益 国立教育政策研究所, 生涯学習政策研究部, 部長 (10271701)
立田 慶裕 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (50135646)
須原 愛記 国立教育政策研究所, 生涯学習政策研究部, フェロー (50731585)
福本 徹 国立教育政策研究所, 生涯学習政策研究部, 総括研究官 (70413903)
金藤 ふゆ子 文教大学, 人間科学部, 教授 (90254903)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 教育格差 / 子供の貧困 / 格差是正 / エビデンス / セーフティネット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、家庭の社会経済的背景に由来する教育格差が拡大・再生産され、貧困家庭の増加など、子どもをめぐる成育環境の悪化が社会問題化している中で、国内外の格差是正のための先導的事例を検証し、我が国の施策に資する知見を提供することを目的としている。 平成27年度は、米国に焦点を当て、米国の富裕層と貧困層の年間世帯所得等の格差を示すデータと社会保障・福祉政策の歴史、ヘッドスタートや落ちこぼれ防止法(No Child Left Behind Act)等の政策介入の内容を専門家から聴取するとともに、関係書籍や文献による分析を行い、併せて米国での現地調査を実施した。 米国での現地調査では、カルフォルニア大学バークレー校社会福祉学部教授で子どもの貧困と福祉を専門とするMichael J. Austin教授と専門的知見の交換を行い、それらを踏まえて米国カリフォルニア州ベイエリアにおける教育関連NPOを訪問し、その活動内容を視察・聴取した。 視察したNPO等は、低所得地域におけるチャータースクール(Envision School)、放課後支援(East Bay Asian Youth Center)、貧困家庭の子供の大学進学支援(Smart Program)、小学校での教育支援(Teach for America)、シングルマザーに対する金銭教育を通じた家庭支援(Fremont Family Resource Center)等と、その活動目的は異なるが、いずれも低所得地域の子供の支援を行っている団体である。これらの聴取内容の一部は、雑誌『社会教育』に、米国のNPOの事例紹介として掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度に米国の事情についての聴取、並びに米国における現地調査を予定どおり実施し、その成果の一部を雑誌等で発表し成果が出ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、フランスの現状を文献等で把握した後、フランスでの現地調査を実施する。 当初平成28年度に英国での現地調査、平成29年度にフランスでの現地調査を企画していたが、海外共同研究者の事情により、平成28年度をフランスでの現地調査、平成29年度を英国での現地調査と変更する。
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Research Products
(9 results)