2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H03521
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
内田 和之 京都産業大学, 理学部, 准教授 (10393810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 克政 神奈川工科大学, 基礎・教養教育センター, 准教授 (60436243)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 原子膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年度である今年度は、h-BN(ヘキサゴナル・ボロンナイトライド)シート2枚を、互いに逆方向へとねじって重ねた系のエネルギー論について、第一原理計算を用いて調べた。 グラフェンシート2枚を互いに逆方向へとねじって重ねた系においては、ねじれ角が60×n度(n=0,1,2,...)付近にある時、局所的なAA積層部分と局所的なAB積層部分が周期的に繰り返すモアレパターンが現れる。AA積層とAB積層では安定な層間距離が異なるため、系にはモアレと対応して層間の距離が場所により変動するコラゲーション(凹凸)が生じることが既に報告されている。 今回、第一原理計算を行って調べた結果、h-BNシート2枚の系においてもモアレと対応するコラゲーションが生じることが発見された。グラフェンシート2枚の系では、コラゲーションの現れ方がねじれ角の関数として60度の周期を持つのに対して、h-BNシート2枚の系では、周期が120度であることが分かった。 このような周期の違いは、h-BNはホウ素(B)と窒素(N)2元素からなる物質であることに対応して「AA積層に2パターン、AB積層に3パターン」が存在していて、一方、炭素(C)1元素からなるグラフェンにおいては「AA積層に1パターン、AB積層に1パターン」しか存在しない、という事実に基づいて理解することが可能であることを、明らかにした。 AA積層2パターンは、「B原子同士,N原子同士が、それぞれ直上直下」と「B原子とN原子が直上直下」。AB積層3パターンは「B原子同士は直上直下、N原子はhollowサイトに位置」と「N原子同士は直上直下、B原子はhollowサイトに位置」と「1枚目のシートのB原子と2枚目のシートのN原子が直上直下、1枚目のシートのN原子と2枚目のシートのB原子がhollowサイトに位置」。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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