2016 Fiscal Year Annual Research Report
高濃度不純物ドープ縮退ダイヤモンド層の巨大クラスター化とその高機能デバイス応用
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15H03557
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊藤 利道 大阪大学, 工学研究科, 教授 (00183004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毎田 修 大阪大学, 工学研究科, 助教 (40346177)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | CVDダイヤモンド / マイクロ波プラズマCVD / ワイドギャップ半導体 / 不純物ドーピング / CVD成膜装置 / p型半導体 |
Outline of Annual Research Achievements |
Ⅰ.ドーパントの活性化エネルギーを低下できる作製プロセスの開発について (1)面内分解能が数μm程度の簡易リソグラフィにおけるエッチングプロセスに関しては、特に、パターン転写の際に従来用いていたウエットエッチングプロセスにおける転写精度の低さが、1μm以下のパターンサイズの場合は顕在化してしまうことから、従来用いていた金属薄膜マスクの代わりに新たにSiOxハードマスクを採用し、当該プロセスを適正化することにより、ダイヤモンド基板上へのマスク形状の転写精度がかなり改善できるようになった。(2)ナノインプリント技術に基づいたミクロン及びサブミクロン領域におけるリソプロセスに関しては、微小領域については、プロセス条件の適正化によりパターン形成できるが、硬く表面の平坦性を広い領域に亘って得るのが現状加工技術(外注も含む)では容易で無いダイヤモンド基板上においては数μm以上の領域にわたる均一なパターニングは困難であることが判明したため、電子線リソを適用することに変更し、当該プロセス条件について予備的知見が得られた。 Ⅱ.高品質ダイヤモンド作製用新型MWPCVD装置の開発について 前年度に組み上げた新型MWPCVD装置について、プロセス条件の適正化によりダイヤモンド成膜ができることが確認された。他方、得られた成膜速度が充分ではないことが判明したため、更なる構造適正化を主として電磁界シミュレーションを用いて検討したところ、使用原料ガスの供給効率が大幅に改善できる見込みが見出され、また、直径60mmの基板へのダイヤモンド製膜が期待できることも判明したため、それらの実現を目指した試作機の反応容器に必要な多くの部品について、それぞれ適正化を行った上、設計工程を経て、それらの部品は作製された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたナノインプリント技術のダイヤモンド基板のパターン形成プロセスへの適用は困難であることが判明したため、本研究におけるサブミクロン領域までのリソプロセスは、学内の共同利用設備の一つである電子線リソグラフィに変更して行う必要が生じたこと以外は、SiOxハードマスクの採用によりダイヤモンド基板上へのパターンの転写精度の大幅な改善が得られたこと、及び、新型MWPCVD装置の開発において、原料ガスの高効率化やダイヤモンド成膜の大面積化の可能性が見出されたことなどは、当該研究の当初の想定より進展している点として上げられるため、全体としては概ね順調に進展している、と思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究におけるサブミクロン領域までのリソプロセスは、当初予定していたナノインプリント技術の応用から、学内の共同利用設備の一つである電子線リソグラフィの採用に変更し、当該リソプロセスの適正化を行うことにより、所望の埋込構造を形成することにした。また、原料ガスの高効率化と直接関連する新たなガス供給方法の採用により、δドープ層的な薄い高濃度ドープ層を作製できる基本プロセスを見出すことを目指し、大面積化プロセスの実証と併せて、ダイヤモンド電子デバイスを作製することにより、本研究目的を達成する予定である。
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Research Products
(10 results)