2019 Fiscal Year Annual Research Report
志村多様体,局所志村多様体とそのエタールコホモロジー
Project/Area Number |
15H03605
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三枝 洋一 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (70526962)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 志村多様体 / 局所志村多様体 / ラングランズ対応 / エタールコホモロジー / リジッド幾何 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は主に,斜交群GSp(4)に対する局所志村多様体(この場合,通常,Rapoport-Zink空間と呼ばれる)のエタールコホモロジーと局所ラングランズ対応の関係について研究を行った.GSp(4)に対する局所志村多様体はSiegel threefoldの局所版にあたり,ある意味でLubin-Tate空間の次に簡単な局所志村多様体であるといえる.そのエタールコホモロジーと局所ラングランズ対応の関係を明らかにすることは重要な課題であり,研究代表者が本研究課題の開始以前より取り組んでいた問題でもあった. 得られた成果は以下の通りである:(1) GSp(4)に対する局所志村多様体のエタールコホモロジーの「GSp(4)超尖点部分」は,GSp(4)およびその内部形式の局所Arthur分類を用いて完全に記述できる.(2) (1)のエタールコホモロジーを導来圏の対象と見ると,モノドロミー作用素およびLefschetz作用素を通して,局所Arthur分類の一部が復元される. (1), (2)に現れる局所Arthur分類とは,局所ラングランズ対応の精密化である.(1)の証明の鍵は,2017年度に得た,Rapoport-Zink空間のエタールコホモロジーに現れる表現が非常に強い有限性を満たすという成果である.この成果と,これまでの研究の蓄積,およびp進簡約代数群の表現の間のExt群に関する表現論的な結果を結び付けることで(1)の証明が完成した.(2)は(1)から比較的容易に従うが,GSp(4)よりも一般の場合を考える際の指針となる,重要な成果だと捉えている.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)