2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H03616
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮岡 礼子 東北大学, 理学研究科, 名誉教授 (70108182)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 等径超曲面 / ガウス写像 / Lagrange部分多様体 / Floer理論 / Hamilton 交叉 / 極小曲面 / 安定性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015-2019年度の研究期間は代表者の病気及びcovid-19の蔓延により2021年度まで延長された.研究の遅延も発生し,当初の目的が完全に達成されたとは言えないが,共同研究者とZoomなどを通じて間断なく研究し,次の成果を得た. 球面S^{n+1}内の等径超曲面NのコホモロジーはMunznerにより1980年代にすでに得られていたが,当研究課題であるNのガウス写像の像Lのコホモロジーの計算のためには別の方法を考える必要があった.そこでNおよびLの球面束としての構造に着目し,Thom-Gysin完全列を適用することにより,現在Nのコホモロジーは完全に復元できた.他方,LはNを有限巡回群Z_gで割った構造をしており,g(主曲率の個数)が素数でない場合は代数計算は役に立たないことがわかった.そこでLにもThom-Gysin完全列が適用できるよう,Nの球面束構造の底空間のみを割ってファイバーは球面のままにできると都合が良い.重複度1の場合にこのようにしてLのコホモロジーを計算することができた. 実は重複度1の主曲率をもつNのガウス像LのHamiltonian non-displaceabilityを調べる課題が本研究の目的の一つである.重複度が2以上の場合は,2016年のBulletin London Math. Soc.に掲載された我々の論文によりすでに解決されている.従って残された問題の解決には十分近づいていると言え,最終目標であるHamiltonian non-displaceabilityの検証,さらにはLのFloer コホモロジーの計算には至っていないが,その手がかりを得ることができ,現在獲得している基盤研究Cの研究課題として継続して研究を行う. 他に,代数的極小曲面のガウス写像の値分布論,Lagrange極小曲面の安定性などについても成果を得ている.
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(12 results)