2015 Fiscal Year Annual Research Report
不連続Galerkin有限要素法の数学理論の新展開
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15H03635
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齊藤 宣一 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 准教授 (00334706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 宇泰 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (90293670)
小林 健太 一橋大学, 商学研究科, 准教授 (60432902)
村川 秀樹 九州大学, 数理(科)学研究科(研究院), 助教 (40432116)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 有限要素法 / 有限体積法 / 不連続ガレルキン法 / 楕円型界面問題 / 誤差解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である当該年度は、基礎的な課題を中心に研究を遂行した。代表者は、院生の千葉氏と共同で、移流拡散方程式のDG法に対する従来の解析を詳細に再検討し、拡散係数と移流関数の影響をできる限り陽的に表現した誤差評価の導出に成功した。そのための仮定も、従来の研究に比較して大幅に簡略化さてており、DG法の特性をからりシャープに捉えることができた。結果は、特に、特異摂動型の問題に応用できる。一方、代表者は、協力研究者の宮下氏と共同で、楕円型界面問題に対するハイブリッド型のDG法の構成に成功し、結果として、従来の方法に比べて、簡便な方法を導出した。数値実験による検討も良好である。 分担者・小林は、差分商(difference quotient)の議論を用いてBabuska-Azizの誤差評価法を拡張することにより、三角形および四面体上の高次Lagrange補間の誤差評価を得ることに成功した。分担者・松尾は、微分方程式を時間方向に離散化して得られるスキームが非半群的であることを指摘し,その条件下で成り立つLyapunov型定理を構成した.分担者村川は、分担者・村川は、非線形交差拡散系に対する線形有限体積近似を与え、その誤差評価を行った。その収束のオーダーは、線形熱方程式に対する有限体積近似のオーダーと同じであることが分かった。このことは、提案手法の有用性を示すものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の通り、基礎的な問題については、すでに論文化できる内容が複数得られている。また、分担者による応用の研究も順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
代表者、分担者、各々の研究進捗は順調だが、方向性が散漫にならないように、早い時期に、ワークショップを開くなどして、問題の整理と、問題意識の統一をはかりたい。また、当該年度の研究により、DG法の境界条件の取り扱いに正面から取り組む必要が出てきたため、この分野の専門家である、柏原崇人氏にあたらに分担者に加わってもらい、研究おさらなる推進をはかる。
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Research Products
(18 results)