2018 Fiscal Year Annual Research Report
Investigations of local excitation of two-dimensional electron systems by helical THz waves
Project/Area Number |
15H03673
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
野村 晋太郎 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (90271527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三沢 和彦 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80251396)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 半導体 / 二次元電子系 / 偏光状態任意操作 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、研究期間を通じて開発したベクトル整形ねじれ偏光パルス光を発生させる手法を用いて、(1)ヘリウム温度中においたGaAs/AlGaAs変調ドープ量子井戸試料の局所励起効果の物理的機構の解明、(2)遷移金属ダイカルコゲナイドMoS2の局所励起効果に関する研究を進めた。GaAs/AlGaAs変調ドープ量子井戸ホールバー試料にベクトル整形ねじれ偏光パルス光を斜め入射し、ホールバー端子間に誘起される偏光回転方向に同期した電圧を複数のホールバー端子間のペアについて調べ研究を進めた。電場包絡線のTHz回転の向きの反転による検出信号の符号の反転、偏光方位角回転振動数に対する信号の依存性等の結果は、試料の端を流れる“エッジ”電流と試料の中央部でも観測される“バルク”電流からなるモデルで理解されることがわかった。試料の中央部でも観測される“バルク”電流は、主に伝導電子帯サブバンドのドレッセルハウスおよびラシュバスピン軌道相互作用に起因する波数に線形に依存する項から生じる円偏光ガルバノ効果によって説明されることが明らかにされた。 このベクトル整形ねじれ偏光パルス光を照射する二次元電子系試料として、遷移金属ダイカルコゲナイドMoS2をチャネルに用い、その上下を六方晶窒化ボロン(h-BN)で挟みキャリア散乱を低減した電解効果トランジスタの局所励起効果に関する研究を進めた。光パルスを用いた光励起強度変調下での信号を観測し、チャネル内ソースドレイン間の光電流信号の空間分布が明らかにされた。これはソースドレイン間のポテンシャル分布を考慮したモデルにより説明された。遷移金属ダイカルコゲナイドMoS2は、パルス光励起下ではスピンの選択的励起の関わる現象を調べるための材料として有効であることがわかった。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)