2018 Fiscal Year Annual Research Report
Scaling theory of topological insulators
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15H03700
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
大槻 東巳 上智大学, 理工学部, 教授 (50201976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SLEVIN KEITH 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (90294149)
井村 健一郎 広島大学, 先端物質科学研究科, 助教 (90391870)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スケーリング理論 / 量子相転移 / アンダーソン転移 / トポロジカル絶縁体 / ワイル半金属 / 転送行列 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は,ワイル半金属の相図を考え,金属,ワイル半金属,バンド絶縁体の3つの相が交わる多重臨界点におけるスケーリング理論を構築した。また,この多重臨界点からずれたところでのスケーリングの振る舞いを議論した。これにより,従来から知られていた金属ーワイル半金属相転移のスケーリング理論(代表者らが提唱した状態密度スケーリング理論)による記述に加え,ワイル半金属ーバンド絶縁体,およびバンド絶縁体ー金属の相転移を記述するスケーリング理論を構築した。 バンド絶縁体ー金属の相転移では,これらの間にアンダーソン絶縁体が入ることを数値的に実証した。 ワイル半金属ーバンド絶縁体の相転移も興味深い。ここではランダムネスが繰り込まれて0になる,つまりランダムネスがirrelevantになっていることがくりこみ群の議論より導かれる。一方,ランダムネスが0の状況ではワイル半金属は異方的なスケーリング則(磁気双極子モデル)に従う。そのため,ワイル半金属ーバンド絶縁体相転移は非従来型のスケーリング理論に従うことを提案した。また,これを数値計算で確認した。 以上はワイル半金属で行なった議論であるが,トポロジカル絶縁体,金属,バンド絶縁体が交差する系でも,この議論をわずかに修正するだけでスケーリング理論を構築できる。 こうした研究においては転送行列による局在長の解析が欠かせない。この手法は非常に長い計算時間を要することが欠点である。これを克服するため,288のCPU(各々が12コアを持っている)を並列に動かすアルゴリズムを開発し,アンダーソン転移に応用し,従来から知られている臨界指数を2倍高精度にした。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)