2015 Fiscal Year Annual Research Report
フィードバックマイクロレオロジーによる細胞力学の観測
Project/Area Number |
15H03710
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
水野 大介 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (30452741)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | フィードバックトラッキングマイクロレオロジー / 細胞力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
Active/Passive MR法では、コロイド粒子に収束して照射したレーザー光を集光し、4分割光ダイオード上に投影することでコロイド粒子の変位を高い時空間分解能で検出する。収束して照射されたレーザー光は、粒子透過後に強く拡散するため、作動距離が短く、かつ、高い開口(N.A. > 1.4)を持つ油浸コンデンサーレンズを用いて集光する。そのために従来のMR計測では、狭小な試料セル中に細胞を封入する必要があった。 本年度は、生きている培養細胞や代謝活性を維持した生体ソフトマター中でActive/Passive MR計測を行った。狭小な封入セル内部では酸素・栄養分の補給や汚濁物質の排出、培養液PHの維持が困難であるために、培養細胞を適切に維持できない。そこでガラスボトムディッシュ中の培養液にレーザー集光用の水浸対物レンズを直接挿入た。しかしながらN.A.の高い水浸対物レンズの作動距離は極端に短く(~0.2 mm程度)、依然として試料スペースを十分に確保できていない。そこで長作動かつN.A.の高い水浸コンデンサーレンズを特注し、この問題を完全に解決した。 生きている細胞内には、巨大な非平衡揺らぎが存在するために、プローブ粒子は収束レーザーによる変位測定が可能な領域(ミクロン以下)から容易に逸脱してしまう。そこで本年度は、ピエゾ駆動の試料ステージ、およびレーザー光収束位置の両者を同時にフィードバック制御して、プローブ粒子を安定的にレーザー収束位置に維持するシステムを完成させた。ピエゾステージは遅く巨大な揺らぎに、そして、レーザー光は高速かつ小さな揺らぎに追随することができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね当初予定していた通りの機器開発を行うことができた。ただし使用していたレーザーが不調をきたし、これを新調しなければならなかった。そのため当初予定していた機器が一部購入できず、一部次年度以降に持ち越した課題もあった。しかしながら、概ね開発された機器を用いて次年度以降、当初予定通りにプロジェクトを遂行できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本プロジェクトに興味を持った学生が一部本プロジェクトに前倒しで取り組んでいる。つまり、平成28年度に予定していたずり場印加装置の作製を開始している。経過は概ね順調である。レーザー機器の不調に伴う買い替えのために余計な経費がかかっており、他の助成にも応募することで研究資金の問題を解決することで、本研究提案を支障なく遂行する。
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Research Products
(27 results)
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[Presentation] Microrheology Study of Molecular Crowding Effect in Cells2015
Author(s)
K. Nishizawa (Kyushu Univ.), K. Fujiwara (Keio Univ.), N. Nakajo (Kyushu Univ.), M. Yanagisawa (Tokyo Univ. of Agri. and Tech.), D. Mizuno (Kyushu Univ.)
Organizer
International Symposium on Fluctuation and Structure out of Equilibrium 2015
Place of Presentation
京都大学 芝蘭会館
Year and Date
2015-08-21
Int'l Joint Research
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