2015 Fiscal Year Annual Research Report
極周回成層圏テレスコープ(風神)を用いた金星大気変動現象の研究
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15H03734
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
田口 真 立教大学, 理学部, 教授 (70236404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
莊司 泰弘 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70582774)
中野 壽彦 大分工業高等専門学校, 機械工学科, 助教 (50748986)
高橋 幸弘 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50236329)
渡邉 誠 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 特任助教 (10450181)
吉田 和哉 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00191578)
坂本 祐二 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50431523)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 光学リモートセンシング / 気球実験 / スペーステレスコープ |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度は極周回成層圏望遠鏡(FUJIN-2)の開発を進めながら、飛翔機会を伺った。2015年度に実施した開発項目としては以下が上げられる。■ナスミス鏡固定金具及び回転リミッターの製作、■CCD画像読出ソフトウェアの開発、■電源系熱真空試験、■ズーム機構リミットスイッチの設計、製作、取り付け及び動作確認、■望遠鏡フード及び取付用鏡筒バンドの設計、製作、■気密容器熱解析用モデルの開発及び熱真空試験結果の解析、■太陽電池パネルの熱解析、■望遠鏡光軸調整、■コントロールモーメントジャイロの製作。 2014年度末に応募したJAXA小規模プロジェクトの審査結果が宇宙理学委員会から届いたが、残念ながら非採択であった。地上でも複数の天文台を使うことで、同様の観測ができるから、気球を使う必要はないという理由であった。我々の認識とは異なる点と丁寧な審査を求めて理学委員会に意見を送付したが、決定は覆らなかった。地上では決して不可能な波長帯での観測に焦点を当てて、次の公募に応募する準備を進めることとした。2015年度はJAXA小規模プロジェクトの公募はなかったため、2016年度の実験は事実上不可能となった。 日本地球惑星科学連合、大気球シンポジウム、米国地球物理学連合で研究の進捗状況を発表した。 FUJIN-2実験機材をJAXA宇宙科学研究所の実験室から立教大学に移動した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FUJIN-2のハードウェア開発は順調に進んでいる。気球実験を実施するための予算は本研究費ではカバーできないため、他の大型資金を獲得する必要がある。JAXA小規模プロジェクトがその一つの候補であるが、2015年度公募に応募したが、非採択であった。そのため、実験の目処は立っていない。その点はマイナスである。
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Strategy for Future Research Activity |
金星探査機「あかつき」が金星周回軌道投入に成功し、順調に観測を継続していることは本研究にも関わる大きな環境変化である。「あかつき」との同時観測をねらい、飛翔機会が得られればすぐに実験ができるように、FUJIN-2をフライトレディーの状態にすることを本研究課題の目標にすえる。一方で、海外の気球実験機会の公募も視野に入れて、気球実験を実施するための予算獲得に一層努力する。
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Research Products
(3 results)