2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a high sensitive sensor for nitrous oxide
Project/Area Number |
15H03845
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 けんし 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (10303596)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小杉 緑子 京都大学, 農学研究科, 教授 (90293919)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | レーザー分光 / 亜酸化窒素 / 超高感度計測 / フラックス |
Outline of Annual Research Achievements |
28年度はまず、前年度に構築したレーザー分光システムの性能評価実験を実験室にて行った。検出感度の校正には、正確なガス濃度の値が必要であるため、質量流量制御器を用いた校正ガス測定ツールを製作した。濃度が既知であるガスシリンダーと合成空気を質量流量制御器を用いて混合し、光学セルへダイヤフラムポンプを用いて連続的にフローさせた。大気濃度レベル(およそ300 ppb)およびその近傍の濃度条件において、レーザー分光システムの感度校正実験を行った。水蒸気に対する感度依存性があることから、圧力広がりに対する衝突分子の影響であると考えられる。また、我々の測定システムが、10 - 2000 ppb の領域で直線性(つまりダイナミックレンジ)が得られていることが分かった。このことは、大気濃度を含めて、亜酸化窒素の濃度計測が十分に可能であり、様々な環境下での計測に応用できることを示している。 28年度はさらに、29年度に実施を予定している、野外での試験運転に用いる閉鎖循環型チャンバーの設計・組み立てを行った。チャンバー本体は、太陽光の透過特性を考慮してアクリル板を用いて作成した。箱型のデザインとし、チャンバーの蓋の開閉を自動的に行うため、空圧弁を制御するプログラムを作成した。さらに、29年度にチャンバーを設置する予定となっている京都大学農学研究科桐生水文試験地(滋賀県大津市)の予備調査を実施した。特に、土壌環境や微気象要素の特徴を精査した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初の計画どおりに進めることができている。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りに進める予定である。計画年度の最後であるので、学会発表等の成果公開も積極的に進めていく予定である。
|
Research Products
(4 results)